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「中国が貿易額世界一」なぜ? 変わるモノの流れと日本への影響

2014/1/15(水) 11:40配信

THE PAGE

 中国の貿易総額が米国を抜いて世界1位になりそうな状況です。一方で、中国の貿易黒字は減少傾向が顕著になっており、その代わりにこれまで赤字を垂れ流していた米国の収支が劇的に改善しています。世界のモノとお金の流れは大きく変わろうとしているようです。

 中国の税関当局は2014年1月10日、2013年の貿易総額が4兆1600億ドル(約430兆円)に達したと発表しました。米国の12月の貿易統計はまだ発表されていませんが、11月までの実績を考えると、中国が米国を抜いて1位になるのは確実な情勢です。中国はGDPでは米国に次いで2位ですが、貿易額ではとうとう米国を追い抜いたわけです。

生活水準上昇で輸入が増える中国

 このことは、必ずしも中国が莫大な利益を上げていることを意味しているわけではありません。確かに中国はこれまで世界の工場として各国に製品を輸出し莫大な利益を上げてきました。しかし中国の生活水準が急激に上昇したことから、最近では輸入も増加しており、貿易黒字は減少しつつあります。

 2013年通期の貿易収支は2600億ドル(29兆9000億円)の大幅黒字ですが、直近の12月について見れば、黒字額が前年同月比で19%も減少しています。

 一方、これまで世界最大の消費者として大量の製品を買い込んでいた米国の貿易に変化が見られるようになってきています。米商務省が発表した2013年11月の貿易赤字は前月を13%も下回り、約342億5200万ドル(約3兆4500億円)にとどまりました(サービス収支含む)。

米国の貿易赤字が減少したワケ

 中国の黒字と米国の赤字が減少傾向となっているのは、世界におけるモノとお金の流れが大きく変わりつつあるからです。

 米国では、安価なシェールガスの開発が進み、近い将来、エネルギーのほとんどを自給できる見通しとなりました。かつて米国からは中国などの新興国に工場が移転していましたが、今度は、安価なエネルギー源を求めて、多くの工場が米国に戻ってきているのです。この結果、輸出の増加と輸入の減少が同時に発生し、米国の貿易収支が改善し始めています。今後、米国は余った天然ガスの輸出を本格的に開始しますから、貿易収支はさらに改善してくるでしょう。

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最終更新:2016/2/19(金) 2:49
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