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日テレのタツノコプロ買収 テレビ局のコンテンツ囲い込みは進むのか?

2014/2/3(月) 11:00配信

THE PAGE

 日本テレビは1月29日、玩具大手タカラトミー傘下のアニメ制作会社タツノコプロ買収し、子会社化すると発表しました。テレビ局がコンテンツ制作会社を囲い込んでいるわけですが、これにはどのような事情があるのでしょうか?

 日本のテレビ局はコンテンツ制作と配信が分離しておらず、一体になっています。これは日本のテレビ局が免許制で事実上の独占状態になっていることが大きく影響しているのですが、高度成長期のように娯楽が少ない時代には、このビジネスモデルはうまく機能していました。国民の興味関心は同じものに集中する傾向が強かったため、コンテンツを配信する会社と制作する会社が同じである方が効率がよかったわけです。

 しかし、社会における価値観の多様化が進んだことやネットの普及などで、テレビ局はかつてのように巨額の利益を上げることが難しくなってきました。このためテレビ局はコンテンツ制作の外注化を進めコスト削減を図るともに、確実にニーズがあると分かっているコンテンツについては、自社で囲い込みたいと考えるようになってきたのです。タツノコプロは「ガッチャマン」や「ヤッターマン」など幅広い年齢層にアピールできる著名コンテンツを数多く揃えており、テレビ局にとっては非常に魅力的な存在というわけです。

 放送分野の規制緩和が進んでいる米国では、コンテンツを制作する会社と配信する会社の分離が進み、従来型のテレビ局というものはすでに存在していません。テレビ局の中には、コンテンツ制作会社の色彩を強め、ケーブルTV会社などにコンテンツを提供する事業形態に変わりつつあります。ある局で制作した番組が他のネットワークでも放送されることはよくあることです。

 米国ではケーブルTVや衛生放送が発達していることもあり、コンテンツの配信ルートが多数存在します。しかし日本の場合には、キー局を中心に地方局をネットワークするという高コストの地上波インフラが中心です。このため、日本のテレビ局は高い利益率を維持しなければならず、チャンネルの寡占やコンテンツの囲い込みがどうしても必要となります。テレビ局が現在の経営形態を維持しようとしているのはそのためです。

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最終更新:2014/11/16(日) 3:21
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