ここから本文です

オバマ政権は外交より経済重視?

2014/2/4(火) 15:00配信

THE PAGE

 米国のオバマ大統領は2014年1月28日、米議会において今後1年間の施政方針を示す一般教書演説を行いました。一般教書演説とはどのようなもので、オバマ大統領はそこで何を語ったのでしょうか?

 米国は日本と異なり、厳格な三権分立制度を採用しています。大統領は議会に対して責任を負っておらず、通常、大統領が議会に出席することはありません。しかし年に数回だけ議会に出席し、政策について説明する機会があります。その代表的なものが一般教書演説になります。この演説には、議員だけでなく、最高裁判所の判事や閣僚、軍幹部なども出席し、全米でテレビ中継が行われますから、議会への説明というより、全国民向けの施政方針演説という色彩が強いものといえます。ここで大統領が何を語るのかによって、その政権が今後1年間何をしようとしているか、はっきりするわけです。

 今回オバマ大統領は、教書の冒頭において「世界がこぞって投資をする国は中国ではなくアメリカになった」と述べ、米国経済が劇的に回復し、世界から資金の集まる魅力的な市場に変貌したことを強調しました。オバマ大統領は教書演説のほとんどを内政、特に経済に関する話題に割いており、こうした分野への関心が極めて高いことを伺わせました。

 米国はかつて、巨額の貿易赤字と財政赤字に悩まされてきましたが、昨年後半から米国の貿易赤字は急激に改善が進んでいます。その背景にあるのは米国で急速に進むシェールガス革命です。安価なシェールガスの開発が進んだことで、近い将来、米国はエネルギーのほとんどを自給できる見通しとなっています(今回の教書でもこの点が強調されていました)。このため、安価なエネルギーを求め一旦は海外に移転した工場が続々と米国に戻ってきており、これによって米国の輸入が減り、輸出が増加しているのです。米国経済が好調であることから税収も増加しており、貿易赤字だけでなく、財政赤字も急激に減少しています。

 米国は経済運営に自信を深めており、教書演説にもそれが反映されています。オバマ大統領は欧州とアジアを包括した自由貿易協定について言及しており、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)に加え、米欧FTAなど、世界市場の統一化に乗り出す方針であることを明らかにしました。

1/2ページ

最終更新:2016/1/27(水) 4:52
THE PAGE