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財務省が国の財務書類を公表 企業なら即倒産の水準

2014/2/5(水) 12:00配信

THE PAGE

 財務省は2014年1月31日、2012年度における「国の財務書類」を公表しました。負債が資産を上回る、いわゆる債務超過の金額は前年度から17.7兆円増えて477兆円となりました。これは何を意味しているのでしょうか?

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 そもそも国の財務書類と聞いてピンとくる人はあまり多くないかもしれません。国の会計は通常、単式簿記という方法で単純に歳入と歳出だけで管理されます。しかし民間企業は複式簿記といって、お金の出入りだけでなく、それが経費として支出されたのか、資産となっているのか、あるいは負債がいくらあるのかといった、資産の面からも把握できる方式が採用されています。単式簿記では、100億円で土地を買っても100億円支出したことにしかなりませんが、複式簿記の場合には、貸借対照表というもうひとつの帳簿に資産という形で計上されます。これによってお金や資産の状況をより的確に把握できるわけです。国の会計についても、民間企業と同じように複式簿記を使って表記したらどうなるのかというのが、この「国の財務書類」というわけです。

 このような形式で財務書類を作成するきっかけになったのは、当然のことですが、政府が抱える膨大な借金です。複式簿記で記載すれば、民間企業と比較して日本の財務状況がどのくらい危ないのかが分かるという仕組みです。この取り組みは2003年度決算から始まりました。

 国は現在、640兆円ほどの資産を保有しています。この中には年金の運用資金や地方自治体、独立行政法人などに対する貸付金、あるいは公共インフラなどを含んでいます。一方、国は1117兆円の借金も抱えています。その多くは国債で827兆円ほどあります。国が持つ資産から借金を差し引くと、その数字はマイナス477兆円になります。つまり日本は持っている資産を全部処分しても477兆円足りない状態にあるわけです。これは一般企業に当てはめれば債務超過と呼ばれ即倒産する水準です。しかし国は企業に比べて極めて高い信用を保っていますから、今のところ債務超過であっても、国債を購入する投資家は存在し、まだ借り入れができる状況なわけです。

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最終更新:2015/10/23(金) 4:41
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