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教育長と教育委員長統合へ 教委改革議論の背景

2014/2/16(日) 12:00配信

THE PAGE

 政府が今通常国会中の法案提出を目指している教育委員会制度改革について、難航していた与党協議が決着する見通しになりました。首長を地方教育行政の「執行機関」と位置付ける中央教育審議会答申(2013年12月)の制度改革案(いわゆるA案)では首長の権限が強くなりすぎるとして、答申に付記された別案(いわゆるB案)を考慮した制度にすべきだという意見が公明党はもとより自民党の一部にもあったため、自民党の小委員会ではC案ともいうべき折衷案を提示。あくまでA案を中心にすべきだとしていた安倍晋三首相や下村博文文部科学相もこれを受け入れる考えです。

首長が教育長を任命するA案

 現在の教育委員会は、人事委員会や選挙管理委員会、公安委員会などと同様、首長から独立した合議制の委員会を「執行機関」として、行政事務の管理と執行を行うとしています。教育長は教育委員の中から互選で任命され、その指揮監督を受けるとされており、いわば教育長の「上司」は教育委員会という位置付けです。

 これに対して教育再生実行会議の第2次提言(2013年4月)は、教育委員会と教委長の間で責任の所在が不明確になっているのが問題だとして、教育長を地方教育行政の責任者と位置付けるよう求めていました。それには首長を「上司」にすることが抜本的な改革につながる、というのがA案の考え方で、首長が教育長の任命を行う一方で日常的な事務執行は教育長に一任し、教育委員会は審議会のような「特別な附属機関」に衣替えすることを提案しています。中教審では主に都道府県知事や市町村長など首長系の委員が支持しました。

選挙の度に教育長変わる懸念も

 しかし首長が直接、教育行政の責任者となる教育長を任命する形にしては、首長選挙のたびに教育長が代わり、自治体の教育方針もころころ変わって落ち着いた教育ができないという懸念が、教育学者や教育長、教育長出身の首長といった教育関係者系の委員から強く出されました。中教審では最後まで首長系と教育関係者系の委員が激しく対立しましたが、最終的には政権の意向もあってA案中心の改革案がまとめられました。

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最終更新:2015/3/23(月) 4:39
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