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ワークシェアリングで若者の雇用は改善できるのか?

2014/2/22(土) 11:00配信

THE PAGE

 日本の景気が多少持ち直してきたことで、雇用の増加が期待されていますが、若者の雇用環境は相変わらず厳しい状態が続いています。ワークシェアリングを導入することで、若者の雇用環境を改善できるという話がありますが、これは効果があるのでしょうか?

 ワークシェアリングとは文字通り仕事をシェアするという考え方で、1人の労働者の労働時間を短縮し、その代わりに、より多くの労働者で仕事を分かち合うというやり方です。欧州では失業率を下げる対策として導入され成果を上げているケースが多いといわれています。ワークシェアリングをすれば、1人あたりの賃金は減る可能性が高いですが、雇用の数は増やすことができます。賃金よりも失業対策を優先させるためには非常によい方法かもしれません。

 ただ日本でワークシェアリングを導入するにはいろいろと障壁があるといわれています。日本では業務の指示や範囲が曖昧なことが多く、仕事の引き継ぎがうまくいかない可能性があります。またサービス残業という言葉に代表されるように労働時間に関する概念が明確ではありません。欧州は基本的に徹底した合理主義ですから、このあたりの問題は起きない可能性が高いですが、良い意味でも悪い意味でも家族主義的な村社会である日本の場合には大きな障壁となる可能性があります。

 しかし最大の問題はワークシェアリングを導入する目的がはっきりしていないことです。日本では圧倒的に優遇されている正社員と非正規社員の格差という大きな問題が存在しています。また同じ正社員の中でも待遇のよい中高年とそうではない若年層という格差もあります。識者の中には、正規・非正規の格差が存在する中でワークシェアリングを導入してしまうと、結局、正社員の雇用を守るためや、中高年の待遇維持のためだけに機能してしまうと危惧する人もいます。一方でワークシェアリングを導入すれば、全員が正社員になる道を模索できると主張している人もいます。

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最終更新:2016/2/12(金) 4:33
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