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自動車保険が制度変更 「車両保険」を安くするコツは

2014/2/23(日) 16:00配信

THE PAGE

 新車を買って車両保険をかけようとしている人なら、誰でも簡単に掛け金を節約できる方法がある。例えば最大で43%、年間で10万円以上安くなる例もあるのだ。保険を賢く使う方法を考えてみたい。

「事故割増制度」で意味が薄れる

 車両保険とは、事故が起きた時、自分のクルマの修理や買い替えの費用を補償してくれる保険だ。例えば新車を買ってすぐ全損。クルマは廃車になり、残ったのはローンだけという不幸な状況が起こらないように掛けるもの。もちろん有用で意味のある保険商品だ。

 もうひとつの対物保険とは、他人の所有物を壊した場合に支払われるこれも有用な保険だ。筆者の知っている最悪のケースは、免許を取ったばかりの少年が中古のシルビアを買いに行き、帰り道で生まれて初めてのドリフトに挑み、そのまま新車のベンツが並ぶショールームに突っ込んで店舗と展示車両をめちゃめちゃにしたケースだ。この少年は保険に未加入だったらしいので、おそらく人生崩壊級の大変な事態になったと思われる。

 前述のように車両保険も対物保険も有用な商品だ。しかし、近年の保険制度の変更でユーザーが圧倒的に不利になったため、補償に対する考え方を根本的に変える必要があるのだ。とりあえず車両保険に絞って話を進めたい。結論から言えば、車両保険は全損の場合以外、事実上使えなくなってしまったのだ。

事故を起こした人は割高に

 保険には等級という制度があり、無事故を続けると毎年等級が上がって割引率がどんどん大きくなる。保険の話でいう無事故とは、保険会社から補償を受けないことを意味するから、保険を使わなければ無事故だと考えて良い。従来は事故があってもこの等級のすごろくで3年分コマが戻るだけだったのが、現在はそれに加えて事故割増というハンデが適用される。

 等級のダウンに事故割増が加算された結果、1事故で30%くらいの割引が吹き飛ぶことになった。しかも「無事故を続ければ本来進んでいたはずの割引」が上限に達して、3コマ分の遅れを取り戻すまで10年以上かかることもある。もはや罰ゲームが厳しすぎて事故を起こす(つまり車両保険を使う)とほとんど回復できないと言っても過言ではない。結果として保険を使ってメリットのあるケースはほぼ無くなっているのだ。

 事故割増制度ができる前ですら「20万円以下の修理で車両保険を使ったら損」と言うのが保険業界の常識で、事故を起こして保険会社に連絡すると「保険は使わない方が良いですよ」とアドバイスをされた。今回の記事に際してあらためて保険の専門家に状況を聞いてみると「今ではもういくらからメリットがあるとは言えません。むしろよっぽどのことが無い限り、保険を使えば掛け金で損をすると思った方がいいです」と言う。

 さらに驚いたのは「修理代金で50万円を超えることなんてほとんど無いですよ」と言う発言だ。あくまでもファミリーカー的な一般的な国産車の場合だが、50万円で修理できない場合、大抵はフレーム修正レベルのダメージを受けており、全損として扱われてしまうのだそうだ。つまり保険が修理に使えるのはせいぜい50万円が上限ということだ。

 こうなると実際のところ修理費用が保険で賄われるケースは無いと思っていいくらい。車両保険は全損のリスクのみに備えるものだと考えた方がいい。取材をしてみて率直に思ったのは、ユーザーサイドから見れば車両保険はあくまでもローンの残債に対する保険だと割り切って、ローンが払い終わったら掛けないのが一番賢明なのではないかということだ。

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最終更新:2016/2/13(土) 4:15
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