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都市生活費ランキング、日本は6位に後退。しかし高コスト体質は変わらず

2014/3/6(木) 16:00配信

THE PAGE

 長年、世界の中で物価がもっとも高い都市として知られていた東京の順位が大きく後退しました。英経済誌エコノミストの調査部門が発表した「生活費の高い都市ランキング」の最新結果では、東京は昨年の1位から6位になっています。これは何が原因なのでしょうか?

 この調査は、世界140都市について、食料や衣料、家賃など160項目以上の価格を調べ、米ドルを基準に比較したものです。東京は1位の常連で、1992年の調査以降、1位にならなかったのは今回を含めて7回しかありません。昨年は2位が大阪だったのですが、今年の調査で大阪はランク外となっています。東京と大阪の両方が下がったわけですから、これは日本全体の問題ということになります。つまり円安の影響が大きいということになります。

 何となくこれで納得してしまいそうですが、よく考えてみるとこの結果は少しヘンです。確かにここ1年で25%も円安になっていますから、ドルベースで見た東京の物価が安くなるのは当然です。昨年との比較で東京の物価が安くなったというこの調査結果は正しいものと考えてよいでしょう。しかしいくら円安になったといっても以前の水準まで円安に戻ったわけではありません。2007年前後の為替は1ドル=120円程度でしたが、今より円が安かった当時も、やはり東京の物価は世界一だったわけです。しかも日本はバブル崩壊以降、深刻なデフレに悩まされ続けてきました。円安で、物価が継続して下落するという状況でも、物価は世界一だったのです。やはりここには、為替やデフレといった金融的な側面以上に、本質的に物価が高いという日本特有の問題があると考えた方がよさそうです。

 日本の製造業は完全にグローバル経済の影響を受けており、AV機器などは国際的な価格競争の影響をモロに受けることになりました。以前なら何万円もした製品が数千円で売られるという状態になり、これによってデフレのイメージが強調されることになりました。しかしこれは、国際的な価格競争の結果であって、日本のデフレが原因ではありません。

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最終更新:2015/3/24(火) 4:36
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