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財政破たんから7年、夕張市のいま 「夕張予備軍」はどれくらいある?

2014/3/14(金) 13:00配信

THE PAGE

 7年前、北海道夕張市が財政破たんしました。350億円を超える赤字が表面化して日本で唯一の「財政再生団体」となり、青年市長のもと、懸命に再建を目指しています。破たんした夕張市の今はどうなっているのか、「夕張予備軍」の自治体はあるのか、見てみましょう。

353億円の借金を抱えて

 夕張市は炭坑で栄えた街です。1960年には約12万人もの人口があり、石狩炭田の中心的な都市としてにぎわっていました。しかし、主要エネルギーが石炭から石油へ移り変わると炭坑経営は悪化して、閉山。炭鉱から観光へ産業転換を図ってテーマパーク「石炭の歴史村」を建設し、映画祭や名物の夕張メロンをアピールして集客に乗り出したもののうまく行かず、過大な投資による赤字隠しが発覚して破たんしました。2007年3月6日、国の管理下に入って353億円の借金を返済していくことが決められ、その後、財政健全化法が成立して、2010年に全国初の財政再生団体となり、完全返済へ向けて気の遠くなるような道を歩んでいます。

夕張市の現状は

 自治体が破たんしたら、どうなるのでしょうか? 夕張市の場合、公務員の給料は平均で4割削減され、職員数も半分以下に減らされました。市民税、水道料、下水道使用料、軽自動車税などは軒並み値上げされ、ごみ出しも有料となりました。小学校6校と中学校3校は、それぞれ1校に統合されました。市役所以外に5か所あった行政窓口もなくなり、運転できない人にとっては、住民票を取得することさえ一日仕事になってしまいました。夕張市立総合病院は診療所に縮小され、人工透析のために隣の岩見沢市立総合病院まで通う人たちのマイクロバス代は、市の基金で補助しても、現在1人あたり1か月に2万円かかっています。

 こうした「最高の費用で最低のサービス」の結果、人口の流出が続いて、2013年に1万人を切り、企業誘致もあまり進まず、今でも厳しい状況です。

自治体の財政力は何で見る?

 家計の場合、どんなに「火の車」でも食費や住居費や水道・光熱費は簡単には削れませんし、住民税も払わないわけにはいきません。同じように都道府県や市町村にも、人件費や公債費のように毎年の支出が避けられない経費があります。これらが一般財源に占める割合を「経常収支比率」といい、財政の健全度を計るひとつの目安となっています。一般財源とは、県税や地方交付税などの使い道が決まっていない自由に使えるお金のことです。

 夕張市が破たんした2006年度の経常収支比率は119.9%。本来は80%くらいに収まるのが適正とされていますから、完全にアウトでした。

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最終更新:2016/1/31(日) 2:47
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