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子育て支援財源不足 どうしてこうなった?

2014/3/24(月) 13:00配信

THE PAGE

 政府が2015年度から実施する予定の子育て支援策が財源不足に陥っていることが明らかとなりました。なぜそのような状況になってしまったのでしょうか?

 当初、政府の子育て支援策は、保育施設の数を増やすといった「量的拡充」について約4000億円、保育施設の職員1人あたりの園児数の削減や職員の給与アップなど「質の改善」について約7000億円、合計で1兆1000億円の財源が必要と試算されていました。

 このうち、消費税の増税分から充当されるのは7000億円であり、残りは予算編成過程における歳入・歳出の見直しを通じて捻出するとされていました。しかし、財源確保の見通しが立たないことから、政府では「質の改善」に関する支出を3000億円に減額し、全体で7000億円としたプランを提示。これを軸に具体的な検討に入ったわけです。

 「質の改善」に関する支出が減額されることによって、私立保育施設の職員給与増額は5%から3%に引き下げられることになります。また職員1人あたりの園児の数を減らす措置については、3歳児のみを対象とし、1歳児や4・5歳児については見送りとなる可能性が高くなりました。3歳児については20人から15人になり、保育士の負担が軽くなりますが、1歳児については6人、4・5歳児については30人と現行のままとなります。保育士の研修制度充実の一部見送り、保育士による地域の子育て支援費の減額なども盛り込まれています。

 1兆1000億円という費用は政策実施サイドから見たコストの積み上げですから、必ずしも財源の保証があって出てきたものではありません。予算編成過程において4000億円の財源を確保することが容易でないことは、あらかじめ分かっていたことですから、このタイミングでの費用見直し論には、確信犯的なイメージが拭えません。

 ただ、日本は財政難が深刻化しており、十分な予算を確保できない状況にあるのは事実です。年金や医療といった義務的な経費が最優先され、子育て支援などの政策経費には予算が回りにくくなっています。その意味で、こうした分野には、最小のコストで最大の効果を上げることが求められているわけですが、まだまだ改善の余地があるとの声も少なくありません。

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最終更新:2016/2/4(木) 3:32
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