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ヤマトが中国宅配開始、日本のネット通販事業者が海外に販路拡大

2014/3/25(火) 14:00配信

THE PAGE

 宅配大手のヤマトホールディングスは、子会社を通じて、日本のネット通販事業者が中国の利用者に手軽に商品を配送できる新しいサービスの提供を開始します。日本の通販事業者の中国向け展開が一気に広がる可能性が出てきました。

 ヤマトホールディング傘下のヤマトグローバルロジスティクスジャパンは3月24日、ネット販売を行う通販事業者に対し、日本から中国の利用者に手軽に商品を配送できるサービス「ヤマトチャイナダイレクト」を4月から開始すると発表しました。

 中国において日本の商品の人気は高く、日本のネット通販事業者から商品を購入したという中国の消費者は大勢います。しかし中国の税関当局の姿勢は厳しく、個人使用であっても、品目や量によっては商業目的とみなされ、輸入許可が下りないことがあります。関税が発生する事態になった場合、中国の購入者は一部地域を除いて直接郵便局に関税を支払わなければならず、この作業が煩わしため、返品となってしまうケースが多いといわれています。このため中国向けに商品を出荷する日本のネット通販事業者は、これまで多くの返品に悩まされてきました。

 ヤマトが新しく提供するサービスでは、中国の通関業務に関する詳細な情報が日本のネット通販事業者に提供されるため、スムーズな通関が可能になります。また集荷の際に、中国で輸入が可能な商品かどうか確認をするので、通関上のトラブルが少なくなることが期待されています。中国での通関業務や配達は、上海郵政EMS(国際スピード郵便)で行い、最短3日で中国全土に配送することができます。中国側の利用者も安心して商品を注文することができるため、ネット通販事業者における中国からの注文が増加することが期待されるわけです。

 このサービスは、同社と契約を結んだ法人が対象で、配送料金は重さ1キロまでが2000円程度となります。中国向けの配送サービスそのものはすでに各社が実施しています。日本郵便ではかなり以前からEMSを取り扱っていますし、ヤマトでも国際宅急便というサービスがあります。しかし、今回のサービスは、ネット通販事業者の利用にターゲットを絞った点が目新しい部分といえるでしょう。

 日本のネット通販業界は、すでに利用者が頭打ちになりつつあり、成長の鈍化が懸念されています。今後、ネット通販業界が従来と同様の成長を実現するためには、巨大市場である中国を攻略していく必要があります。中国における日本製品に対するニーズはもともと高いですから、こうしたサービスが登場して通関のリスクが減少すれば、中国向けの商品販売が一気増加することになるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/7/10(金) 4:51
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