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<フィギュアスケート>羽生結弦を逆転優勝に導いた背景とは?

2014/3/29(土) 3:33配信

THE PAGE

 フィギュアスケート世界選手権の男子シングルで、SPで3位と出遅れていたソチ五輪金メダリストの羽生結弦が、フリーで難度の高い4回転サルコウを成功させて191・35点の高得点をマークし、SP1位の町田樹を抑えて逆転で初優勝を飾った。

■まさかの転倒から中1日で切り替え

 SPでは、滅多に失敗することのない安定性を誇っていた4回転トゥループでまさかの転倒となり、「過信と気の緩みがあった」と反省していた。ところが、中1日の演技となったフリーでは、最初から最後まで力強さの溢れる演技を披露して大観衆を沸かせるのだから、さすがは金メダリストだ。

 171センチ、52キロというスリムな体形も相まって、自他ともに体力不足が課題であると認めてきた羽生が、ソチ五輪から1カ月という短い期間でフィジカル、メンタルともたくましさを急激に増したと感じさせるようになったのはなぜか。

 逆転劇を生むきっかけは、実は3位に終わっていたSPの演技中にあった。それは2つ目のジャンプだったトリプルアクセルだ。冒頭の4回転トゥループで両手を氷につき、さらには転倒してしまうミスを冒した羽生だが、SPではここからの切り替えが素晴らしかった。

■ミスした直後のパーフェクトジャンプ

 スピード感、高さ、回転軸、着氷とすべてが完璧だったこのトリプルアクセルにつけられたGOE(出来映え点)は、満点の3点に肉薄する2・86。トリプルアクセルのGOEだけを見れば、史上初の100点超えを記録したソチ五輪のSP時よりも高く、今シーズンの国際大会では羽生自身も2度しかもらっていない。(もう一度はソチ五輪SPの4回転トゥループ)

 しかも今回は、考えられないようなミスをした直後に“パーフェクトジャンプ”を見せたことに価値がある。ソチ五輪からの1カ月の様子を、ブライアン・オーサーコーチはこう説明する。

 「ユヅルは五輪が終わってからすぐカナダに戻ったのだが、私は驚いた。しっかりとモチベーションを維持し、世界選手権で頑張ろう、良い演技をしてやろうという気持ちを感じた」

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最終更新:2016/2/15(月) 4:07
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