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子どもの教育費、少しでも早く長期プランを立てて/いちのせかつみの生活経済

2014/3/30(日) 9:58配信

THE PAGE

 投資にはいろんなものがありますが、一番難しい投資は子どもに対する投資ではないでしょうか? 「トンビがタカを産んだ」と自慢のできる立派な大人に育ってくれれば、人生最高の投資だったと思えますが、いつまでたっても親のスネをかじる自立できない大人になれば、人生最悪の投資だと嘆くことになります。親になれば子どもに投資するのは当たり前のことですが、効率良く最大限の成果を出せる投資、理想をいえば「ノーリスクハイリターン」。しかし、期待を裏切り大幅な下落による元本割れで、途中で損切りすることもできず、最悪の「ハイリスクノーリターン」に。「先は学者か大臣か?」と淡い期待をよせて死に物狂いで働いている親を尻目に知ってかしらずかワガママ放題している我が子に本当に投資価値があるのか冷静に判断する機会を持つことも必要なのかもしれません。

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時代のギャップが教育資金作りの大きな壁に

 教育資金の捻出は住宅費とともに生涯二大支出と呼ばれるくらい人生において大きな支出となります。それだけに少しでも早く長期的なプランを立てて取り組んでいく必要があります。ただし、時代の変化に伴うギャップが教育資金作りに大きな壁となっています。それは世代間での金利の違いです。今から25年前、1989年12月29日に日経平均株価が最高値38,957円44銭をつけた翌年1990年の定額貯金の金利は6.33%に達していました。まさしく、バブル絶頂期の金利は、現在の金利0.04%の150倍以上、10年間を比較してみると100万円を貯金した場合、バブル時は約70万円、現在では、4千円くらいしか利息はつきません。子育てを始める若い世代が、自分の親がしてくれた教育資金作りと同じように実行しても目標額には到底およばないのです。となると貯蓄を増やさないといけないのですが、給料も増えず、教育費は上がる一方、もう財布の中は空っぽと嘆いている親が多いことでしょう。

救世主はおじいちゃん、おばあちゃん

 そんな人に救世主が現れました。おじいちゃんやおばあちゃんから教育資金を援助してもらいなさいという制度が注目されています。具体的には、直系尊属(親、祖父母、曽祖父母)から30歳未満の子(孫、ひ孫)へ教育資金を一括で贈与した場合、1500万円までの贈与が非課税になるというものです。贈与されたお金は教育費に限られますが、1500万円の通常の贈与税額は470万円になるところゼロでいいということで、贈与する方にとっても相続対策となり、お互いにメリットが大きいといえます。ちなみにこの制度は、2013年4月1日から2015年12月31日まで適用されます。かわいい孫のため、おじいちゃんやおばあちゃんに人肌脱いでいただけるよう説得が必要です。

 だだし、おじいちゃんやおばあちゃんにお金がなかったらどうすればいいのでしょうか? その時は、父母、祖父母に頼らず、自らの力で教育費を獲得することを考えなければなりません。例えば、奨学金制度を活用するとか、教育ローンを検討するとか、アルバイトと学業をうまく両立させるなど、決して容易いことではありませんが、親から自立した生き方を選択していくことも大人へのトビラを開く一歩となり、親が子離れするキッカケにもなるのです。
(文責 いちのせかつみ)

■いちのせかつみ ファイナンシャル・プランナー、生活経済ジャーナリスト。平成6年にCFP(R)資格を取得。家計からみた人生設計の考え方に関しては第一人者。レギュラー・コメンテーターとして、毎日放送、朝日放送などのテレビやラジオに出演する一方、講演会やセミナー、執筆活動など多方面で活躍中。

最終更新:2015/2/13(金) 4:44
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