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調査捕鯨継続なら“ビジネス”は継続したのか?

2014/4/1(火) 11:49配信

THE PAGE

 オランダのハーグにある国際司法裁判所は2014年3月31日、南極海での日本の調査捕鯨を認めない判決を下しました。日本側は判決を受け入れると表明しており、今後、南極海での調査捕鯨は中止されることになります。

 国際司法裁判所に調査捕鯨の差し止めを求めていたのは、現在は反捕鯨国となっているオーストラリアです。判決ではオーストラリア側の主張をすべて認め、日本の調査捕鯨は国際捕鯨取締条約に違反しており、同条約が例外的に認めた科学調査には該当しないと認定しました。

 日本の調査捕鯨は、1982年にIWC(国際捕鯨委員会)が商業捕鯨の禁止を決議したことをきっかけに、1987年から実施しているものです。国際捕鯨取締条約では、調査目的に捕鯨を行うことを認めています。また捕獲した鯨の肉の扱いについても規定しており、日本側はすべて条約に則って調査捕鯨を行っていると主張してきました。

 しかしオーストラリア側は、日本の調査捕鯨は捕獲頭数が多く、実質的な商業捕鯨であるとして差し止めを求めていました。今回の判決は、全面的にオーストラリアの主張を認めた形になります。

 どの程度の量が調査捕鯨として適当なのかは学術調査のやり方などにも依存しますので、一概に決めることはできません。ただ日本の調査捕鯨によって捕獲された鯨の肉は、今回禁止された南極海のものだけでも全体の20%程度、他の地域の調査捕鯨のものも含めると全体の50%を占めています。アイスランドなど商業捕鯨を行っている国から輸入した鯨肉が20%程度ですから、日本の鯨消費全体に占める調査捕鯨の割合はかなり高いといってよいでしょう。漁業関係者の中には、調査捕鯨はあくまでもタテマエであると主張する人もいるくらいですから、実質的には商業捕鯨に近い存在といってよいかもしれません。逆にいえば、今回の裁判ではこの部分を突かれてしまったと解釈することもできます。

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最終更新:2015/12/18(金) 4:24
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