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意見分かれる「代理出産」問題 どんな議論があるのか

2014/4/22(火) 13:00配信

THE PAGE

代理出産を許容する国も

 しかし、海外には米国やインドをはじめ、代理出産が許容され、数多く実施されている国があります。日本では90年代初めから海外での代理出産を斡旋する業者が現れるようになり、こうした国での代理出産を仲介しています。インドなどでは貧困層が代理母を引き受けて大きな問題になっていますが、業者を介して海外の代理出産で子どもを得た日本人夫婦は100組を超えるともいわれます。

 医療技術が進歩した結果、妊娠・出産、誰を「母」と認めるかなど、日本の民法が想定していない事態が生じているわけです。こうした状況が今後も続くと考えられる以上、代理出産をどう取り扱うか、国会で議論してきちんと法律を整えるのは当然のこと。むしろ、もっと早く法制化の議論をすべきだったとの見方もあります。

リスクやトラブルの可能性

 ただし、代理出産はそう簡単に結論が出る議論ではないうえ、さまざまなリスクやトラブルも考えられます。たとえば、代理母を引き受ける女性は自分のお腹を痛めて出産するため、生まれた子に情が移り、引渡しを拒否するケースです。実際、米国ではこの問題が深刻化しています。逆に、生まれた子に障害があったり、愛情が持てなかった場合、依頼した女性が引き取りを拒否するケースもあるといわれます。その一方、代理出産を望む多くの夫婦、カップルがいるのも事実です。そのため、自民党総務会長の野田聖子議員が自身の不妊治療体験から積極的に賛成する一方、河野太郎議員はブログで反対を表明するなど、自民党内でもさまざまな意見が出ているのです。

 医学や倫理上の問題をはじめ、子どもの福祉、代理母の問題、ルールやガイドラインの明確化など、代理出産には検討すべき課題がたくさんあります。この問題が今後どのように議論されていくのか、きちんと見守る必要があるでしょう。
 
(柳悠太/清談社)

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最終更新:2016/1/29(金) 3:53
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