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「新聞とテレビへの信頼度は若年層にも絶大」ってどういうこと?

2014/4/23(水) 10:24配信

THE PAGE

 あらゆる世代で新聞とテレビに対する信頼度が圧倒的に高い。総務省によるメディア調査で、このような実態が明らかとなりました。

 総務省情報通信政策研究所は2014年4月15日、メディア利用に関する調査結果を発表しました。この調査は全国の1500人を対象に、利用するメディアの種類や利用方法などについて尋ねたものです。調査結果では、平日のテレビ視聴時間が昨年に比べて16.4%減少していることや、若年層のコミュニケーション手段が、メールからソーシャルメディアに急速に移行していることなどが明らかになりました。

 一方で新聞やテレビといったオールド・メディアが、信頼性という面で圧倒的な影響力を維持しており、世代による違いがほとんどないという、少々「意外」な結果も得られています。

 メディアの信頼度という項目では、新聞の信頼度が圧倒的に高く71.3%、ついでテレビが65.7%となっています。インターネットは31.3%、雑誌は15.4%しかありません。注目すべきは年代別の結果で、新聞とテレビに対する信頼感は10代も含めて、すべての年代に共通しています。

 また世の中の動きについて信頼できる情報を得るための手段という項目では、テレビが約6割、新聞が2割強となっており、両者を合わせると8割を超えます。この結果も年代での違いがほとんどありません。つまり日本では子供から老人まですべての世代で新聞とテレビに対する信頼感が圧倒的に高いのです。

 この理由はやはり新聞とテレビの報道内容にあると考えられます。日本の新聞とテレビは、常に独自ニュースがないと揶揄されてきました。政府や企業の発表をそのまま報道する傾向が強いからです。

 一方、オールド・メディアの世界では、独自記事の多くは雑誌が担ってきました。雑誌は記者クラブに入ることができませんから、独自の取材をするケースが多いわけです。最近ではインターネットがそれに取って代わっているという構図です。

 つまり、国民の大多数は、政府や企業の発表をそのまま知りたいと思っており、独自の解釈や批評が入る雑誌やネットはあまり信頼していないということになります。この違いは、新しいメディア、古いメディアという違いではなく、コンテンツの質的な違いに起因するものです。

 これまでメディアのあり方については、若年層と中高年層といった世代間の問題として解釈されがちでした。確かにソーシャルメディアのように若年層の利用率が極めて高いメディアも存在しますが、それはひとつの側面です。本質的にどのようなコンテンツを望むのかという部分については、実は昔からほとんど変わっていないのかもしれません。

(大和田 崇/The Capital Tribune Japan編集長)

最終更新:2016/1/17(日) 4:10
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