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宮城・南三陸町を「ファッションの町」に 東京の有名ブランドとコラボ商品

2014/5/4(日) 9:00配信

THE PAGE

 水産業が盛んな宮城県北部の南三陸町で、東日本大震災後、東京の有名ブランドと連携したファッション商品を作る事例が増えてきた。自社ブランド商品を製作する例もあり、技術水準が向上している。アパレル生産の拠点は海外が多い中、「日本での製作」への関心は高いとみられ、町全体にすそ野が広がる可能性を秘めている。

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売上高が震災前を超えた企業も

 被災女性がミシンで仕事するNPO法人「南三陸ミシン工房」(宮城県南三陸町)は、ファッションブランド「ミナ ペルホネン」(東京都港区)と共同で、現在注目が高まりつつある「けん玉」を入れるケースを製作した。ミナは、東京スカイツリーや高級ホテルのユニホームデザインを手がけ、流行にとらわれないデザインが国内外で評価されている。

 ミシン工房では3人が縫製を担当した。渡辺由紀さんは「複雑な工程でしたが、気持ちを込めて縫いました。完成度の高い仕上がりになっています」と話す。

 高級バッグ製造を手がける「アストロ・テック」(宮城県南三陸町)は、都内の有名百貨店の「父の日フェア」向けに、手編みの革製バッグを製作した。アストロは震災前、精密機械部品メーカーだったが、ミリ単位の緻密な技術力が評価され、バッグ製作への多角化に成功した。売上高は震災前の2倍近くになったという。

 アストロの佐藤秋夫社長は「手に触れる『持ち手』には、特にこだわる。通常は一度だけ塗るところ、よい感触に仕上げるため2~3回塗る」と話す。

 人気セレクトショップ「ビームス」も関心を高める。南三陸町特産のタコを使ったグッズを数十種類作る市民団体「南三陸復興ダコの会」が、脚本家の宮藤官九郎さんの依頼を受け、宮藤さんらがデザイン企画した「タコグッズ」を製作した。

 ウエットスーツ大手「モビーディック」(本社・宮城県石巻市)は、ウエットスーツのゴム素材を使い、丈夫で伸縮性の高いトートバッグを製作した。これらは「ビーミング ライフストア by ビームス」の各店舗で販売する。南三陸町に加えて、宮城県内の他地域企業との連携も出ている。

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最終更新:2016/2/8(月) 3:04
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