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中国が“購買力平価換算のGDP”で世界1位に、購買力平価って何?

2014/5/7(水) 14:00配信

THE PAGE

 現在、中国のGDP(国内総生産)は世界第2位ですが、世界銀行が発表した2011年における購買力平価を基準にすると、中国は2014年に米国を抜いて世界1位になる見通しです。購買力平価とは、いったいどのようなものなのでしょうか?

 購買力平価とは、モノの値段を基準にした通貨の交換比率(レート)のことを指します。同じモノは世界のどこにいっても同じ価値があるはずという、一物一価の考え方でレートを計算したものです。もっとも分かりやすい例は、いわゆるビッグマック指数といわれているもので、これはハンバーガーの値段が各国でいくらになっているのかを基準に計算した交換レートです。実際の購買力平価は、もう少し複雑で、全体の物価動向を総合的に考慮した形で計算されますが、それぞれの国の通貨がどの程度の購買力を持っているのかという意味では、ビッグマック指数と同じです。

 世界銀行によると、2011年における米ドルと人民元の購買力平価のレートは、1ドル=約3.5人民元です。2011年時点での、実際の為替レートは1ドル=約6.5人民元ですから、為替レートは、必要以上に人民元が安く誘導されているということになります。購買力平価のレートをGDPの数値に当てはめると、ドルベースの中国のGDPは2倍近い水準に膨れあがります。

 ちなみに、2011年の米国GDPは15兆5338億ドル、通常の為替レートを基準にした中国のGDPは7兆3220億ドルです。しかし、購買力平価をベースにしたレートを適用すると、中国のGDPは13兆4960億ドルと計算され、中国のGDPは米国に迫る勢いであることが分かります。

 さらにIMFが出している2014年のGDP見通しに、この数値を適用すると、米国は17兆5284兆ドル、中国は17兆9075億ドルとなり、中国は米国を抜いて世界1位になります。ちなみに日本円の購買力平価によるレートは1ドル=107.5円で現在の為替レートとはそれほど差がありません。2014年の予測にこの数字をあてはめると、日本のGDPは4兆5800億ドルと計算されます。

 為替レートは様々な要因で動きますが、長期的には購買力平価に沿って動くことが知られています。実際に、ドル円のレートも購買力平価と同じ動きをしています。ということになると、現在、非常に安い水準にある人民元も、長期的には上昇することになり、米国のGDPを追い抜く日がやってくるでしょう。

 ただ、現実の為替レートが、購買力平価に追い付くにはそれなりの時間がかかります。当面は、米国のGDPが世界1位という状況に変化はないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/6/19(金) 4:27
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