ここから本文です

金融機関で女性役員が続々就任、女性の登用が増えている理由とは?

2014/5/11(日) 7:00配信

THE PAGE

 金融機関で女性がトップや役員に就任するケースが増えています。今後、女性の活用が一気に進んでいくのでしょうか?

 野村ホールディングス傘下の野村信託銀行では、4月から真保智絵氏が社長を務めています。国内の銀行で、女性がトップに就任するのは初めてのことです。大和証券グループ本社も、社外取締役以外では初めて、女性を取締役に就任させる人事を発表したほか、メガバンクでもこの春から女性の執行役員が誕生しています。

 このところ相次いでいる女性社長や女性役員には、ある共通点があります。1986年に施行された男女雇用機会均等法の前後に会社に入社しているという点です。

 男女雇用機会均等法は、企業の採用、配置、昇進などについて男性と女性を対等に取り扱うことを定めたもので、今年で施行28年目となります。当時、大学新卒で企業に入った人は、現在50歳前後になっているわけですが、今回就任した金融機関の女性社長や女性役員は、全員、この世代に属する人たちです。

 男女の区別なく採用や昇進を行うという法律の趣旨が、ようやく現実のものになってきたわけですが、課題も残っています。今回、就任した女性社長や女性役員の年齢が、均等法第一世代に集中しているということは、金融機関がいまだに年功序列の昇進体系を維持していることの裏返しと解釈することができます。

 採用や昇進にはいくつかのカベがあるといわれていますが、男女の違いはその一部でしかありません。年齢の違いや国籍など、まだ見えない壁が残っている企業は多いといわれています。本当の意味でこれらのカベが取り払われるのはまだ先のことでしょう。

 また、女性全体という視点で見ると、十分に機会の平等が確立していない部分も数多く残っています。均等法の施行によって女性の差別は原則としてなくなりましたが、その代わりに「総合職」「一般職」という区分が登場しました。もちろんこの区分は職種を表すものであり、性別とは一切関係ありません。しかし、現実には一般職のほとんどが女性というケースは多く、結果的に男性と女性で昇進に大きな差がついています。賃金は役職が上になるほど上昇しますから、それにともなって賃金格差も拡大していくわけです。

1/2ページ

最終更新:2016/2/17(水) 3:41
THE PAGE