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高校野球の指導者になった元プロ野球選手の現在

2014/5/22(木) 14:27配信

THE PAGE

昨年、プロ野球経験者が学生野球の指導者になるための資格回復条件が大幅に緩和された。これまでは、高校野球の指導者に必要な「中学、高校で2年以上の教諭歴」という高いハードルがあったため、指導者になった数は決して多くなかった。しかし、そのハードルは撤廃され、プロ側とアマ側の3日間の研修を受講すれば、学生野球指導者資格の回復が認定される。これにより、指導者を目指す“元プロ選手”の多くが、すでに研修を受講している。

■希望していた高校野球の指導者 月1回の母校での指導

近鉄、阪神などで活躍した平下晃司さんは、引退後、野球アカデミーを主催し、子供たちに指導しているが、将来的に母校(日南学園=宮崎)で野球に携わることを強く希望していた。高校からプロ入りした平下さんにとって、引退後、大学に進学して教員資格を得ることは容易ではなかったため、今回の変更は、まさしく朗報となった。

資格回復認定を受講すると、すぐに日南学園から依頼があった。現在、月に一度のペースで関西から指導に赴いている。同校が春夏連続で甲子園に出場したのは、平下さんが高校3年の時。春はベスト8まで進んだ。以来、甲子園を目指す生徒が集まるようになったが、ここ7年間で甲子園出場は1度きり。低迷を打破したい意向もあり、平下さんに「技術力アップ」を託した。

■野球だけじゃなく学業の大切さも教える

プロ野球での経験を持つ平下さんにとって、生徒達の課題は一目瞭然だった。「ティーバッティングのやり方から変えていった」と、一から変革に取り組んだ。その指導は効果てきめん。中には「こんなに簡単なんですか、バッティングって!」と、本人も驚くほど成長した生徒もいる。技術だけでなく野球への考え方もできる限り伝える。「僕もそうでしたけど、高校生って走塁の意識が低いんですよ」。平下さんも高校時代は「10点取られたら11点取ればいい。打ち勝ってやろう」と考えていた。しかし、プロで「1点をどう取るか。1点をどう防ぐか」という考え方を学んだ。

学業との両立も勧める。「野村監督のID野球とか、サインも倍以上あって、考えなきゃいけないことがすごく多かった。もっと勉強しとけばよかったなぁと思いましたもん」。学校の勉強が即、野球に結びつくわけではないが、勉強することで「考える力」や「暗記力」を養うことが大切なのだと、プロ入り後に気付いた。だからこそ、生徒たちには「野球のためにも勉強しろ」と伝えている。

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最終更新:2016/2/6(土) 3:53
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