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中国とロシアが接近中、ウクライナ問題にも影響

2014/5/28(水) 14:00配信

THE PAGE

 混乱が続くウクライナで5月25日、大統領選挙が行われ、親欧米路線を掲げる元外相のポロシェンコ氏が新大統領に選出されました。東部の親ロシア派は対話を拒否する姿勢を示していますが、とりあえずウクライナの新しい代表が決定したことで、これからロシアと欧米各国の交渉が本格化することになります。

中国がロシアからの天然ガス輸入を決定

 ロシアはウラクイナ問題で孤立しており、ウクライナをめぐる今後の交渉はロシアにとって不利に進むと思われていました。しかし、その状況が変化しています。それは中国がロシアからの天然ガス輸入を決めたからです。

 ロシアのプーチン大統領は、ウクライナ大統領選挙の直前に中国を訪問し、習近平国家主席と会談しました。そしてロシアと中国は、ロシアが中国に対して、年間最大380億立方メートルの天然ガスをパイプラインで供給する契約を締結したのです。期間は30年、総額は4000億ドル(約40兆円)に達します。

自由度を増したロシア

 この契約はロシアにとって非常に意味があるものです。ロシアは欧州への天然ガス供給を制限することを材料に西側各国と交渉を進めていますが、これは実は諸刃の剣です。ロシアにとって天然ガスは外貨を獲得できる数少ない手段の一つであり、実際に欧州への供給を制限してしまうと、ロシアにとって大打撃になってしまうからです。

 基本的にウクライナ問題について米国はあまり関心を示していませんが、とりあえずロシアに対してそれなりに強気に出られるのは、ロシアは天然ガスの供給を制限できないとの読みがあるからです。

 しかし、中国による天然ガスの購入で状況は大きく変わりました。中国向けに輸出する天然ガスは、ロシアが欧州に供給している天然ガスの4分の1に相当しますから、かなりの量です。しかも、中国側は千立法メートルあたり350ドルという、比較的高い価格を受け入れたと考えられます。現在、欧州向けの天然ガス価格は400ドル前後が相場で、長期契約だともう少し安くなるといわれています。ロシアにとっては欧州向けとそれほど変わらない価格で中国に輸出できるわけですから、ロシア側の自由度はかなり増えたことになります。

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最終更新:2015/7/8(水) 3:50
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