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1時間7万円台のプライベート・ジェットが登場 なぜそんなに安くできるの?

2014/6/16(月) 7:00配信

THE PAGE

 これまで超富裕層やエグゼクティブ向けのサービスと思われてきたプライベート・ジェットの市場が海外で急速に拡大しています。カギとなっているのは、やはりインターネットです。

 プライベート・ジェットのレンタルやチャーターといったビジネスは米国を中心に以前から存在していました。しかし、最近、注目を集めているのは、インターネットを使ったネット上のブッキング・サービスです。プライベート・ジェットを運用するサービス事業者の運航情報がデータベース化してあり、希望の出発地、到着地、日程を入力すると、チャーターできるプライベート・ジェットがリスト表示され、好みのものを選択できるという仕組みです。

 米国ではすでに2万機以上のプライベート・ジェットが存在しているといわれています。プライベート・ジェットは超富裕層が自分専用にいつでも飛行機を待機させているというイメージですが、実際はそうでもありません。プライベート・ジェットの維持には高額な費用がかかるので、自分が乗らない時に、ただ放置しておくというのは、かなりのお金持ちでも抵抗があります。海外では、保有している機材を貸し出すサービスが発達しており、所有者は自分が乗らない時は飛行機を貸し出し、そこからの収益でメンテナンス費用を捻出しています。また1機の飛行機を大人数で所有するサービスもたくさん存在しており、これらに出資している人は超富裕層というわけではありません。

 最近、拡大しているサービスは、こうした情報をさらにネットで一元化したものなのです。逆にいうと、プライベート・ジェットを利用している人の多くは、飛行機のオーナーではなく、時間単位で飛行機を利用するビジネスマンということになります。

 日本と異なり、米国や欧州では飛行機は完全に路線バスと同じ扱いです。米国内の航空料金は日本よりもはるかに安いですが、ファースト・クラスに乗っても席は狭く、あまり良質なサービスは受けられないのが現実です。企業経営者やちょっとした富裕層が一般的な定期便を嫌い、時間単位でプライベート・ジェットを借りるケースは結構多いのです。

 利用料金は距離や機材によってかなり幅がありますが、小型機の場合、1時間5000ドル(約51万円)程度が相場といわれています。しかし、ネット上のブッキング・サービス事業者の中には、1時間7万円台という驚くべき金額を提示するところも出てきています。その秘密は、エンプティ・レグと呼ばれるサービスで、空の状態で飛ぶことが決まっている飛行機については、格安の料金を提示するというものです。日程や場所が限定されてしまいますが、うまく自分の旅行日程と合致すれば、激安の価格でプライベート・ジェットに乗れるわけです。

 残念ながら日本ではプライベート・ジェットは数十機しか存在しておらず、こうしたサービスが成り立つ土壌ではありません。利用したい人は、大金を払うか海外にいくしかなさそうです。

(大和田 崇/The Capital Tribune Japan編集長)

最終更新:2015/2/18(水) 4:42
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