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新成長戦略素案まとまる、企業の経営陣はうかうかしていられなくなる?

2014/6/18(水) 12:00配信

THE PAGE

 政府の産業競争力会議は6月16日、今月に閣議決定する予定の新成長戦略の素案を発表しました。従来の成長戦略とは異なり、構造改革的な色彩の強いものになっていますが、果たして効果はあるのでしょうか。

 今回の成長戦略には、法人減税やベンチャー振興策など、すでに議論されているテーマが多く取り上げられていますが、コーポレート・ガバナンスの強化という新しい政策も登場しています。具体的には、コーポレート・ガバナンスを強化するためのコードを策定するという聞き慣れないものです。

 これは、企業の株式を保有する機関投資家向けに定められた行動規範のことを指し、株主として企業に対してどのように影響力を行使するのかについて定めたものです。つまり、公的年金などを運用する機関投資家が、もっと企業の経営に口出しできるようにするという政策です。

 これまで公的年金などの機関投資家は企業の方針に対して意義を唱えることはほとんどありませんでした。配当も企業が決めた金額をそのまま受け入れ、経営陣の選任についても、株主総会で議決権を行使することはありませんでした。日本では、株主が会社の方針に口を出すことは批判されやすく、機関投資家の多くは経営への関与を抑制してきたのです。

 しかし、こうした環境は企業の経営者に対して甘えをもたらします。日本の大企業の利益率は、海外の同レベルの企業と比較するとかなり低いのですが、低収益でも経営陣が批判されずに職務を続けられるのは、株主が会社の経営に口を出さないという風土が大きく影響しているといわれています。

 今回、コーポレート・ガバナンスの強化策が実施されることになると、年金基金など機関投資家は企業にもっと利益を上げるよう要求する可能性が高くなります。また、経営陣に社外取締役を加えることも強く求められるようになるでしょう。外部からのチェックが入ることで、日本企業が利益体質に変わることが期待されています。

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最終更新:2015/5/14(木) 4:05
THE PAGE