ここから本文です

アマゾンのスマホが買い物の常識を変える?

2014/6/26(木) 7:00配信

THE PAGE

 米アマゾンは6月18日、同社初のスマホ「ファイアフォン」を発表しました(日本での販売は未定)。既存のスマホ市場を攻略するのは容易ではないという声がある一方、ショッピングの世界を劇的に変えるインパクトがあるともいわれています。ファイアフォンはどのような特徴があるのでしょうか?

 ファイアフォン最大の特徴は何といっても3D認識技術でしょう。ファイアフォンはカメラで撮影した画像から、それが商品であることを認識できる機能を持っています。たとえば、ある雑誌や書籍をカメラで撮影すると、たちどころにそれが何という書籍なのかを解析し、すぐにアマゾンで買い物をすることができます。すでに1億個以上のアイテムを認識することが可能となっていますが、モノだけではなく、バーコードや文字も画像認識の対象となるので、電話番号や商品番号からも検索することができます。また、かかっている音楽を認識して、誰の何という曲なのかを解析し、そのままダウンロード購入するといったこともできてしまいます。

 こうした技術が普及してくると、利用者の買い物に対する概念が変わる可能性があります。従来は、買い物という目的を持って店に行き、そこで商品を選ぶという行為が必要でした。これは基本的にネット通販でも変わりません。しかしネット通販が利用者の行動履歴を解析し、オススメ商品を提案するようになってから、状況が変わってきました。利用者が買い物という目的を持っていなくても、購入に結びつくようになったのです。ファイアフォンはこの傾向に一気に拍車をかける可能性があります。

 利用者が日常的に目に触れるものは皆、ショッピングの対象になります。ファイアフォンでは、利用者が撮影した画像は無制限にクラウドで保存できますので、アマゾン側はこうした画像を徹底的に分析し、利用者の消費行動の特徴を調べ上げるでしょう。最終的には、利用者本人もよりも利用者のことをよく分かっているという状態になり、完璧なオススメ商品を提案してくるようになるはずです。さらには、こうした消費者の情報が、メーカーなどと共有され、商品開発の分野にも入り込んでくることになるでしょう。

 ファイアフォンの価格は通信契約なしの場合649ドル。米携帯電話大手AT&Tから通信回線とセットで購入する場合には、2年契約で199ドルからとなっています。搭載している機能を考えると十分に安いですが、電子書籍のキンドルと比べると戦略的な価格設定とはいえません。もし普及するのであれば、じわじわとしたものになる可能性が高いでしょう。
 

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/7/16(木) 4:28
THE PAGE