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役員報酬トップ企業、キョウデンってどんな会社? なぜ13億円も?

2014/7/4(金) 8:00配信

THE PAGE

 2014年3月期の決算において、昨年、役員報酬額のトップであった日産のカルロス・ゴーン社長は順位を落としました。役員報酬額トップとなったのはキョウデンの橋本浩最高顧問で金額は約13億円だったのですが、キョウデンとはどんな会社なのでしょうか?

 キョウデンは、プリント基板を製造するメーカーで1983年に橋本氏によって設立されました。橋本氏は非常に個性的なカリスマ実業家として知られている人物です。

 橋本氏は当時、試作用のプリント基板を短納期で製造するビジネスに極めて高いニーズがあると知り、すぐに新しい事業を立ち上げました。十分な製造設備を持っていないにも関わらず、試しに広告を出してみたところ、注文の電話が殺到。プリント基板製造装置のメーカーを呼び寄せ、大急ぎで機械を据え付けて、受注を開始したという伝説も残っています。キョウデンの会社名は「今日から電気屋」からきているそうです。

 キョウデンは、その後順調に事業を拡大し、日本有数のプリント基板メーカーに成長しました。橋本氏はその後、様々な分野の企業再生に取り組み始め、パソコンメーカーのソーテックや大手スーパーの長崎屋の再生などを手がけました。また大江戸温泉物語の経営にも参画しているほか、石川県のテーマパーク「加賀百万石時代村」の跡地を買収し「日本元気劇場」として再生させた実績もあります。

 橋本氏はキョウデンでは最高顧問に退いており、高額報酬のほとんどは退職慰労金となっています(基本報酬はわずか1100万円です)。橋本氏は、キョウデンを創業しここまで大きくした立役者ですし、何より、今でも同社の株式を過半数所有する支配株主ですから、この金額は他の株主からも許容されていると考えてよいでしょう。その点においては、他のサラリーマン社長とは根本的に立場が違うといえます。

 東京商工リサーチの調査では、役員報酬で2位になったのはカシオ計算機の樫尾和雄氏で、樫尾氏も名前から分かるようにカシオの創業一族です。創業家にとっては自分で自分を経営者として雇うことになりますから、自分達が納得すれば、ある程度高額の役員報酬も許容されることになるわけです。

 一方、役員報酬上位に入っている企業の中でも、日産自動車や武田薬品工業などはそうではありません。これらの企業の経営者は、いわゆるサラリーマン経営者ということになりますから、高額報酬を受け取る場合には、その対価に見合った企業価値の向上を実現したのかについて、株主に納得してもらう必要があります。

 日本企業の経営者の報酬はグローバルに見て少ないといわれていますが、日本企業の利益もグローバル基準で見れば非常に低い水準です。諸外国に比べて役員報酬が少ないのはある意味で当然のことなのです。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/31(日) 3:53
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