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悪質商法に狙われる高齢者。「怪しいと感じたら周囲に相談を」と市消費者センター/大阪

2014/7/7(月) 12:07配信

THE PAGE

 大阪市消費者センター(大阪市住之江区南港北)がこのほどまとめた2013年度の消費生活相談概要によると、60歳以上の高齢者が悪質商法被害に巻き込まれる危険性が高まっていることが分かった。同センターでは「不審な電話や訪問には応じない」「怪しいと感じたら周囲に相談してほしい」などと、アドバイスしている。

未公開株などによる儲け話にご用心

 昨年度の相談件数は2万2132件で、12年度と比べると、7・4%増加した。このうち、年齢が判明している相談に限ると、20歳代、30歳代が微増だったのに対し、60歳代は9・6%増、70歳代が26・8%増と、大幅に増加。全体の相談の3割までが、60歳以上の高齢者から寄せられていた。

 中でも、未公開株、投資信託、海外先物取引などの契約金額が高額な利益商法に関する相談では、60歳代以上の相談者の占める割合がきわめて高くなっている。公社債で84・6%、未公開株で80・8%、ファンド型投資信託商品で71・8%に達した。

 70歳以上の場合、相談件数のトップは健康食品トラブルだった。脅迫的な電話をかけるなどして、一方的に健康食品を送りつける商法が横行した。さらに、過去に未公開株やファンド型投資商品で被害に遭った高齢者に、被害回復を装い、新たな金融商品などの購入を勧誘する悪質な二次被害も発生した。古い被害者のリストが、悪質商法関係者の間に出回っていると推定される。

留守電にして電話が鳴っても出ない

 なぜ高齢者が狙い撃ちにされるのか。大きな原因のひとつが、高齢者の在宅率の高さ。リタイア退職して自宅にいる時間が長くなると、セールスの勧誘も受けやすい。独り暮らしの場合、人恋しさも手伝い、言葉巧みな勧誘にだまされかねない。

 では、悪質商法の魔の手から逃れるには、どんな対策が効果的か。市消費者センターの篠田誠副所長は、ふたつの対策を指摘する。第1の対策は「悪質商法との接点を断つ」。

 「電話は常に留守電にし、呼び出し音が鳴っても電話に出ない。この対策だけで悪質な業者をかなり排除できます。家族や知人には留守電にしていることを伝えておき、用件を留守電に吹き込んでもらえば、日常生活に支障は生じません」(篠田副所長)

 訪問セールスに対しては、いきなり玄関ドアを開けない。いったん開けると、勧誘を断りにくくなるからだ。のぞき穴からチェックし、不審な来訪者であれば、開けなくていい。しかし、信頼できない業者と接点を持ってしまい、契約寸前まで攻め込まれたら、どうすべきか。第2の対策は「その場で自分だけで判断しない」。

 「怪しいと感じたら、その場で契約しない。自分だけで判断せず、家族などに相談すると、冷静になって被害から逃れることができます」(篠田副所長)

 高齢者の判断能力の低下が心配される場合、家族や隣人、介護ヘルパーなどが連携し、急に高額な商品が増えていないかなど、高齢者の暮らしぶりに目配りすることが重要になってくる。消費相談の受付は午前10時~午後5時。詳しい問い合わせは大阪市消費者センター(06・6614・0999)まで。
(文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)

最終更新:2014/7/12(土) 14:59
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