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独法のゆるキャラ乱立、財務省が無駄遣いと指摘

2014/7/8(火) 11:38配信

THE PAGE

 財務省が行っている予算執行調査において、独立行政法人が作製したマスコットキャラクターの大半が、目的があいまいで成果を上げていないことが明らかになりました。

 財務省では毎年、配分した予算が適切に使われているかをチェックする予算執行調査を行っています。今年度は75件が調査の対象となり、そのうち調査が終了した58件についてその内容が公開されました。調査対象の予算は、地域再生の利子補給金や日本司法支援センター(法テラス)の運営費交付金、生活保護費用など、多岐にわたっていますが、その中でも目を引いたのが、独立行政法人による、いわゆる「ゆるキャラ」の乱発です。

 調査対象となった独立行政法人98法人935機関のうち、マスコットキャラクターを保有していたのは105機関にのぼっています。マスコットキャラクターの導入経緯について確認したところ、作製目的があいまいなものがほとんどでした。多くが「広報一般のため」という抽象的な理由になっており、中には「他が導入しているので」という典型的なお役所的回答も見られます。着ぐるみについては28機関で作製されており、作製単価は平均で59万円でした。

 これだけのお金をかけてどれほどの効果があったのかというと、実態はかなりお寒い状況のようです。着ぐるみの年間稼働日数は平均でわずか19日しかなく、中には100万円以上支出しているにもかかわらず、稼働日数がわずか5日というものもありました。このほか、イベントで無償配付するボールペンやクリアファイルなどのオリジナルグッズについて約6割の機関で在庫管理が行われていないなど、杜撰な管理が目立っています。中には、作製したグッズを法人職員に配付している機関すらあったようです。ここまでくるともはや着服です。

 こうした予算の無駄使いがあると、その時はケシカランという声が上がるのですが、毎年このような無駄使いは繰り返されます。それは、政府機関や独立行政法人という税金で運営する組織は、お金を稼ぐ必要がないという、組織の性質そのものが原因となっているからです。

 民間企業は、お金を稼ぎ、支出を減らして利益を上げないと組織を維持することができません。しかし政府や独法は基本的に税金で運営していますから、何もしなくても、毎年、お金が懐に入ってきます。また、身を削ってコストを削減する努力をしなくても、生涯にわたって高い年収が保証されます。このような組織では、そもそも民間企業と同じような、賢いお金の使い方をすることなど不可能なのです。

 「民でできることは民で」というキーワードがありましたが、本来、官の組織は、官でしかできない仕事に集中すべきでしょう。民間でもできることを重複して実施しているうちは、こうした無駄使いは、なくならないでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/20(日) 4:03
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