ここから本文です

ビットコイン、世界的には普及の流れ?

2014/7/30(水) 7:00配信

THE PAGE

 インターネット上の仮想通貨「ビットコイン」をめぐって新しい動きが活発化しています。様々な課題を抱えたビットコインですが、普及に向けて進み始めているようです。

 7月23日、ビットコインが大量に消失し経営破たんしたビットコイン取引所「マウントゴックス」の債権者集会が東京地裁で行われました。同社は今年2月、85万ビットコイン(114億円相当)が消失したと発表、一部は回収できたものの、多くが回収不能となり、破たんしてしまいました。

 この破たん騒動をきっかけにビットコインに対する批判が高まり、ロシアなど一部の国はビットコインを禁止する措置を講じています。日本政府は禁止こそしませんでしたが、基本的にモノと認定し、通貨あるいは準通貨としては認めない方針を明らかにしています。

 しかし米国や英国では、ビットコインを有効活用しようという動きが活発になっており、政府も通貨もしくはそれに準じる存在として容認する方向で検討を進めています。

 米国ではネット上の旅行予約サイト大手エクスペディアがすでにビットコインでの支払いに対応していましたが、7月にはパソコン大手のデルが、ビットコインによる支払いの受け付けを開始しました。ビットコインは手数料が安いため、高額商品については10%値引きをするとしています。

 一方、破たんしたマウントゴックスの空白を埋めるように、国内では新しいビットコイン取引所の開設が進んでいます。4月には、国内向けのビットコイン取引所ビットフライヤーが業務を開始しました。同社はゴールドマン・サックスのトレーダーだった加納裕三氏が代表を務めています。また米国企業と中国企業の合弁であるビットオーシャンジャパンも国内で取引所を立ち上げる予定と報じられています。

 政治の世界でも、ビットコインを戦略的に活用しようという前向きな動きが見られます。自民党のIT戦略特命委員会(平井卓也委員長)の小委員会は6月19日、ビットコインについて、利用者の自己責任のもと、その普及を容認すべきとの提言をまとめました。楽天の三木谷社長も、同社が近い将来、ビットコインに対応する方針であることを明らかにしています。

 ビットコインは、通貨として非常によく設計されています。マウントゴックスの破たんは、銀行に例えれば、預金が盗まれたということに相当するものであり、ビットコインそのものに問題があるわけではありません。また、ビットコインが本物であることをネット上で証明するための仕組み(ブロックチェーンと呼ばれる)は、登記や契約書の有効性確認など、他の分野への応用も期待されています。ビットコインには様々な将来性があることを考えると、普及を前提に制度を整えた方が国家としてのメリットが大きいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/11/15(日) 4:10
THE PAGE