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労働者の心身をむしばむパワハラ ── 黙認されやすい「精神的な攻撃」

2014/8/5(火) 9:41配信

THE PAGE

 「殴る、蹴るは犯罪である」というコンセンサスは社会的に根付いている。しかし、職場における言葉の暴力はどうだろう? 「精神的に追い詰めるパワハラ」に対して、職場は黙認する傾向にあるのではないだろうか? さらに労働者の存在自体を否定する無視や過小な要求については、問題視されていないようにもみえ、この種のパワハラは収まる気配がない。実際、被害者はどう傷つけられたのだろうか?

精神的に追い込む言葉の暴力

 現在無職の33歳の女性は、勤務した3社すべての会社でパワハラを受けたという。最初に就いた塾講師の仕事では、教室長に質問したところ「いちいち、そんなことに答えていられるか、むかつく」と言われ、試用期間終了後に退職を促された。アルバイトに降格し、両親が配慮して菓子折りを持参しても、「こんなもので機嫌を取らなくていい、ムダだ」と突き返された。

 2社目は情報誌の契約社員だった。初めてする仕事だったにもかかわらず、仕事ができないと怒鳴られ、無視され、性格のきつい同僚の間で苦しんでいた。雑誌の編集からは干され、社長の灰皿を洗うだけの日々に。クローズドな場所で退職を勧奨されたにもかかわらず、ほかの人にも伝わっていて、隣の席の人に「派遣にでもなれば」とまで言われた。ここも、退職するしかなかった。

 3社目の会社では印刷会社のDTPの仕事につく。デザインをやってみると「ださい、手抜き、覚えが悪い」と罵倒された。あるとき、社内で不正が起こり、友人の社員がその不正を告発した。33歳女性はその告発した社員と仲がよかったことが裏目に出た。「裏切り者の味方をするのは最悪だ」として、無視や嫌がらせを受けた。

 「気持ち悪い。会社をやめたらいい」と言われ、パニック障害を起こした。何度も休職し、まわりからは「いっしょに働きたくない」と言われた。

 最後に復帰したころには仕事上の発言権はなくなっていた。この会社には、労働組合もあったが、組合は何もしてくれなかった。この会社をやめたあとも当時のことで苦しんでいる。

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最終更新:2016/2/15(月) 3:23
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