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年金や生活保護にかわる? 「ベーシックインカム」って何?

2014/8/20(水) 10:15配信

THE PAGE

年金の未来が疑われる今日このごろ、年金や生活保護にかわる社会保障制度として「ベーシックインカム」という言葉がたびたび話題になります。ベーシックは「基本的な」とか「一定の」という意味。インカムは「収入」という意味です。つまり、だれでも一定の収入が得られる社会の仕組みのことです。

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これだけではイメージしにくいですね。いろいろな議論があり、いろいろな条件が設定できるので、これと決まった素案があるわけではありませんが、たとえばこういうことです。

赤ちゃんやお年寄り、大金を稼いでいるお金持ち、それから働いているサラリーマンや働いていないニートや主婦、学生にも、誰にでも国民一人ひとりに国が数万円を毎月支給します(成人に限るべきという意見もあり)。その代わり、年金や生活保護といった制度を廃止します。医療保険も廃止するべきだという意見もあります。財源はもちろん、働いた人が収める税金です。ほかには、相続税を100%にするという財源も議論されています。

この制度では、すべての人に毎月死ぬまで決まった数万円程度のお金(ベーシックインカム)が入ってきます。間違っても何十万円というお金ではありません。だいたい4万円から10万円までの間で議論されることが多いようです。

数万円のお金なら、食べ物を買うお金がない人は飢えずに済み、もっとお金が欲しい人は働く。そうすることで貧困問題はある程度解決できて、労働意欲も失われないというメリットがあるとされます。

現在の社会制度は、子どもがいる家庭には何万円、年金を受け取るのは何歳以上、働けない人には生活保護で何万円などと様々な社会保障のパターンを組み合わせていますから、ベーシックインカムは、かなり割り切った考え方ですね。実際、ここまで割り切ったほうが、「誰にいくら支払うかを管理する国や市町村の人手やムダが大きく省ける」と推進派は考えます。

パートや派遣社員が増えています。正社員もいつクビになるか分かりません。そんな不安定な社会で、いつ仕事を失っても、生きていくだけの基本的な収入だけは保障される。そういう世界が描かれています。

議論の反対派からは、「財源が足りないのではないか?」「労働意欲がなくなり、働かなくなるのではないか?」「医療保険などがなくなると、かえって福祉が後退するのでは?」といった疑問の声があがっています。

最終更新:10/6(金) 13:31
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