ここから本文です

もうかっているのに家電部門売却、今さらながらGEってどんな企業?

2014/8/20(水) 15:00配信

THE PAGE

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)が、家電部門をスウェーデン企業エレクトロラックスに売却しようとしています。GEの名前はよく耳にしますが、果たしてどのような企業なのでしょうか。

 GEは、航空機エンジンや火力発電タービンなどの製造を主力とするグローバル企業です。重電分野以外にも、CTスキャンといった高度医療機器や個人向け金融サービスなど幅広い事業を手がけており、全体の売上げは15兆円にも達します。同社の家電部門の売上高は約8000億円と全体のごく一部にすぎません。しかし、GEの前身は、発明家トーマス・エジソンの電球を販売する会社であり、家電メーカーとしては100年以上の歴史があります。今でも米国の一般家庭を訪問すれば、GE製の冷蔵庫や温水器などをよく目にします。また、米国のダウ平均株価の銘柄に120年間名前を連ねている唯一の企業でもあり、いってみれば家電メーカーとしてのGEの歴史は、現代米国の歴史そのものです。

 同社は一時、米国内の製造コスト増加に苦慮し、家電製品の製造拠点を中国など新興国に移転させていました。しかし、米国経済が復活してきたことや、シェールガス革命によって米国のエネルギーコストが低下してきたことから、温水器などの製造ラインを国内に戻し、大きな話題となりました。家電部門は国内に工場を戻した後も、年間約400億円程度の利益を確保しています。

 利益が出ているにも関わらず、同部門を売却するのは、同社のグローバル戦略に家電部門が合致しなくなってきたからです。同社は今後、これまで以上に発電所などを中心とした社会インフラ事業に、対象を絞り込む計画を立てています。同分野を強化するため、フランスの重電大手アルストムを買収し、この業界で圧倒的なナンバーワンになることを目指しています。同社の個人向け金融サービス部門は、全体の利益の3分の1を上げていましたが、社会インフラへの集中を徹底させるため、IPO(新規株式公開)という形で分離独立させました。同社が100年以上トップ企業であり続けることができたのは、収益部門であっても、事業の集中のためには惜しみなくリストラする決断力を持っているからなのかもしれません。

 家電部門の売却先としては、エレクトロラックスのほかに、韓国のLG電子なども候補にあがっているといわれます。エレクトロラックスは欧州を中心に米国でもブランド力があり、もし買収が成功すれば、中国のハイアールに次ぐ家電メーカーに浮上することになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/17(水) 2:37
THE PAGE