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<内閣改造>総理大臣になりやすい大臣、党ポストってあるの?

2014/9/3(水) 19:53配信

THE PAGE

 安倍政権は9月3日、予定通り内閣改造に踏み切りました。当初は安倍首相のライバルである石破茂氏が幹事長続投にこだわり、一気に政局が緊迫化するかと思われました。しかし、首相との会談の結果、最終的には石破氏が首相の意向を受け入れ、地方創生担当相として入閣する運びとなりました。石破氏は次期首相の最有力候補といわれているのですが、総理大臣になりやすいポストというのはあるのでしょうか。

 かつて自民党の一党支配(55年体制)が続いていた時代には、首相になるために経験しておくべき重要ポストと呼ばれるものがありました。それは、党三役と主要閣僚です。党三役は、幹事長、総務会長、政務調査会長のことで、主要閣僚とは、主に大蔵相(財務相)と外相、あるいは通産相(経産相)のことを指しています。主要閣僚の経験は当然、首相になった時に大いに役立ちますし、当時は自民党の内部でほとんどの政策を決定していましたから、幹事長をはじめとする党のポストを経験することは必須の条件でした。

 田中角栄元首相は、大蔵大臣、幹事長、通産大臣などを経て首相に就任していますし、中曽根康弘元首相も通産大臣や幹事長経験者です。中曽根氏の後に首相に就任した竹下登氏も幹事長や大蔵大臣を経て首相に登り詰めています。中継ぎ的な首相の場合には、一回の閣僚経験だけで就任する人もいましたが、橋本龍太郎元首相、小渕恵三元首相、森喜朗元首相など、その後も、多くの首相が同じような重要ポストを経験したのち、首相に就任しています。

 この流れを大きく変えるきっかけになったのは、自民党の革命児であった小泉純一郎元首相です。小泉氏は、厚生大臣と郵政大臣しか経験していませんでしたが、いきなり首相に就任し、最終的には戦後政治史に名を残す大物首相となりました。また、小泉氏は破壊者の名にふさわしく、後継者に若い安倍晋三氏を大抜擢し、従来の首相就任コースを完全に破壊しています。

 安倍氏が首相に就任した時には、年齢52歳で当選回数わずか5回(以前は10回程度の経験が必要と言われていた)、幹事長経験はありましたが、閣僚は官房長官のみという、かつての基準からすれば異例中の異例ともいえる経歴でした。その後は政権交代があったことも影響し、首相就任に際して、あまり経験は問われなくなっています。

 石破氏は、これまで幹事長に就任していましたから、党務は経験していますが、閣僚という意味では、防衛大臣、農林水産大臣のみです。以前の自民党であれば、主要閣僚を経験してからということになるかもしれませんが、今の政界では、石破氏には十分に首相に就任する資格があるとみなされています。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/23(火) 4:39
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