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2015年度予算の概算要求額が初めて100兆円を突破、財政はどうなる?

2014/9/8(月) 7:00配信

THE PAGE

 政府の来年度予算における概算要求額が初めて100兆円を突破しました。今年に引き続いて、来年度も大型予算を組むことになりそうです。

【動画解説】予算はどのような流れでつくられる?

 政府の予算編成は、各省が必要な経費を要求し、それを財務省が査定するという手順で行われます。各省は8月末までに概算要求を提出し、財務省との予算折衝を経て最終的な政府案が決定されます。

 財務省は9月3日に来年度予算の概算要求額を公表しましたが、一般会計の概算要求総額は過去最大の101兆6806億円となりました。概算要求の段階で100兆円を突破するのは初めてのことです。

 昨年度と今年度の予算編成は、例年とは少し異なる方法で行われています。消費税の増税が最終決定しておらず、税収がいくらになるのか事前に正確に見積もることができないからです。まず前年度の実績額の90%を基準として要求額を算定し、それに上乗せする形で、成長戦略や地方創生に重点配分するための特別な要望額(要求額の30%が上限)を提出する形になっています。

 今回各省から出された要求額は、基礎的財政収支(プライマリーバランス)の対象経費が71兆9809億円、特別な要望額が3兆8758億円、これに国債の利払いや償還費用である国債費25兆8238億円を加えると、総額101兆6806億円になります。

 要求額がもっとも多いのは厚生労働省で、31兆6688億円を要求しています。昨年度からの増加分のほとんどは高齢化によって増える社会保障費です。続いて、地方交付税交付金などを含む総務省が16兆9105億円、公共事業費が多い国土交通省が6兆8474億円となっています。

 予算が大型化すると、やはり心配になるのは財政です。しかし、今の日本経済は容易に政府支出を減らせない状況にあります。量的緩和策やアベノミクスの成長戦略は徐々に効果を上げてきていますが、これまでのところ、現実に経済成長に寄与したのは、公共事業を中心とした政府支出だからです。

 9月から始まっている予算折衝を通じて予算額は減らされる可能性が高く、最終的な数字は100兆円以内に収まるかもしれません。しかし、補正予算なども含めますと、毎年100兆円規模の大型予算を組んでいるという状況に変わりはありません。政府は2020年度における基礎的財政収支の黒字化を公約として掲げていますが、今のところその達成は困難と考えてよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/3(水) 4:04
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