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景品表示法への導入が進められている「課徴金」制度って何?

2014/9/19(金) 7:00配信

THE PAGE

 消費者に誤解を与える表示を行った事業者を取り締まるための課徴金制度の導入が検討されています。もし実現すれば、事業者に大きな影響を与えるといわれているのですが、これはどのようなものなのでしょうか。

 課徴金の制度は、景品表示法を改正し、不当な表示があったと認定された事業者からお金を徴収できるようにするというものです。外食産業のメニューにおいて不当表示が行われていたり、通販事業者が過剰に商品の優位性をうたっていたりするなどの問題が指摘されたことから、内閣府消費者委員会がその必要性について検討してきました。6月に「課徴金制度は消費者被害防止に有効で、必要性は高い」との答申が出たことから、現在、消費者庁が具体的な法改正の内容について検討を進めています。早ければ秋の臨時国会で法案を提出する見込みです。

 課徴金の対象となるのは、実際より著しく優れていると消費者に思わせる説明を行った事業者(優良誤認)と、得だと思わせる説明を行った事業者(有利誤認)の2種類。

 課徴金の金額については、不当表示があった商品やサービス代金の3%とすることが検討されており、自主的に申告した場合には半額に減額されます。また利用者への返金額と国民生活センターへの寄付の合計が、売り上げの3%を上回った場合には、課徴金は免除されることになります。

 課徴金制度については、不当表示を行った事業者が「やり得」にならないという点で評価する声がある一方、事業者などからは慎重な対応が必要との声も聞かれます。

 日本通信販売協会では、制度を導入する場合には、事業活動を過度に萎縮させないよう、課徴金の対象について故意の不当表示を行った事業者に限定すべきであると主張しています。通販会社やEC会社は、自社で製造を行っていないケースが多く、商品の原材料や産地、品質などについては、メーカーが提出する資料をもとに広告を作成するしか方法がないというのが現実といわれています。

 同協会ではこのような環境で課徴金が導入されてしまうと、事業者が萎縮してしまい、事業活動に大きく影響するとしています。経団連も、課徴金の議論は拙速に進めるべきではなく、慎重な検討が必要との見解を示しています。

 誤解を招く表記を排除すべきという点では一致していますが、どこまでを不当表示とするのかは、様々なケースがあり、一律の運用が難しいというのも現実でしょう。与党内部でも慎重に進めるべきという声があがっており、最終的な法改正がどのようになるのか現時点では不透明です。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/17(水) 4:45
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