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37校が選定された「スーパーグローバル大学」って何?

2014/10/3(金) 12:00配信

THE PAGE

 文部科学省は9月26日、大学教育のグローバル化に向けて支援を行う「スーパーグローバル大学」37校を選定しました。大学の国際競争力向上と、グローバルに活躍できる人材の育成の両方を目的としたものなのですが、果たして効果はあるのでしょうか。

 スーパーグローバル大学には2つのカテゴリーがあります。ひとつは「トップ型」で、世界ランキングトップ100を目指す力のある大学を支援するプログラムです。このカテゴリーでは、国際経験の豊かな教員の確保や、海外大学との共同カリキュラムなどが想定されています。もうひとつは「グローバル化牽引型」で、これまでの実績をもとに新しい試みに挑戦する大学を対象にするとしています。

 スーパーグローバル大学に選定された大学は37大学で、このうちトップ型には、東京大学など13校が、グローバル牽引型には、千葉大学など24大学が選定されました。これらの大学では、国際的に活躍している教員が外国語によって授業を行うケースが増えることになります。またそのための予算としてトップ型の大学には年間4億2000万円、グローバル牽引型の大学には年間1億7200万円の支援が10年間にわたって継続されます。

 具体的な大学の選定については、各校から提出された申請書をもとに有識者が審査を行っているのですが、特にトップ型のカテゴリーで選定された大学を見ると、従来からある大学支援策の対象校と大きな違いがないようにも見えます。トップ型大学は、東京大学のほか東北大学、京都大学、九州大学など、旧帝国大学がすべてその対象となっています。私立大学で選ばれているのは、早稲田大学、慶應義塾大学など、いわゆる名門校です。

 これまでも同省は、研究支援政策の中核となっている科学研究費補助金(いわゆる科研費)を特定大学に重点的に配分する政策を実施してきましたが、一部からは、予算配分が旧帝国大学に圧倒的に偏っているという批判が出ていました。このため、同省は昨年「研究大学強化促進事業」を打ち出し、研究水準が高く、世界的な成果が見込めるという22の大学を支援対象として選定することになりました。同事業では、国際的な論文引用数や産学連携の進展状況など、より現実的な実績を評価した内容となっているものの、依然として、有名大学への支援が中心となっています。過去の実績を考慮すると、特定大学に偏ってしまうのはある程度やむを得ないという指摘がある一方、もっと斬新な取り組みが欲しいという声も聞かれました。

 今回の支援事業では、今後10年間で大学の世界ランキングトップ100を目指していくという具体的な指標が盛り込まれています。実際にその結果がどうなるのかによっても、今後の取り組み方が変わってくることになるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/8(火) 4:56
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