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16日上場、リクルートって実際どんなことをしている会社? 成功を続けるカギは

2014/10/14(火) 7:00配信

THE PAGE

 リクルートホールディングスが今月16日、東京証券取引所に上場します。誰でも知っている有名企業なのですが、実際どのような事業をやっているのかよくわからないという人も少なくありません。今年最大の新規上場企業といわれるリクルートはどのような会社なのでしょうか。

 リクルートの前身は、1960年に創業者の故江副浩正氏が、東京大学在学中に設立した会社で、当初の事業は大学が発行する新聞の広告代理店業務でした。その後、単なる広告代理店ではなく、自ら媒体を持つようになり、さらには企業の採用業務や各種の人材派遣業務へと業容を拡大していきました。現在は、ウェブ上で就活をするのが当たり前ですが、インターネットがなかった時代には、リクルートが発行する就職情報雑誌が学生の家に届けられ、学生はこうした雑誌を参考に就職先を選んでいました。

 その後、同社はアルバイト関連の媒体である「フロム・エー」、中古車情報の「カーセンサー」、宿泊情報の「じゃらん」、結婚情報の「ゼクシィ」など、次々と新しい事業を立ち上げてきました。基本的に媒体などで読者を集め、企業の販促活動を支援していくというビジネス・モデルとなっており、紙とネットという違いはありますが、現在のネット・ビジネスの先鞭を付けた会社と見ることもできます。

 斬新なイメージの強い同社ですが、事業の中核を占めているのは地味な人材派遣業です。同社全体の売上げは約1兆2000億円あるのですが、このうち人材派遣は約6000億円と半分を占めています。リクルートの強みは、こうした地味な部門でしっかりと売上高を確保し、一方、派手で利益率も高いメディアを使った販促事業を組み合わせるという、独特の事業ポートフォリオにあります。

 同社には、過去50年で蓄積したノウハウと顧客基盤があります。バブル崩壊による不良債権処理についても、自らが稼ぎ出す利益で借入金の返済を行った実績があり、当面の経営に不安はまったくありません。

 しかし、どの企業もそうですが、日本は人口減少による市場の縮小という問題に直面しており、リクルートもその例外ではありません。同社は、楽天やアマゾンなどに対抗して「ポンパレモール」という仮想商店街を運営していますが、状況はいまひとつといわれています。EC分野への参入は業容拡大のひとつの方向性ですが、なかなか予想通りにはいかないようです。

 今回の上場で同社は約1000億円の資金を調達する予定ですが、こうした経営環境を考えると、やはり有力視されるのが海外企業のM&Aです。同社が今後も順調に成功できるのかどうかは、同社の海外戦略にかかっているということになるでしょう。

(大和田 崇/The Capital Tribune Japan編集長)

最終更新:2016/2/13(土) 4:17
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