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<ボクシング>山中慎介、3度ダウン奪うも“チョンボ”で具志堅超えのKO記録逃す

2014/10/23(木) 0:03配信

THE PAGE

 <ボクシングWBC世界バンタム級タイトル戦>10月22日、代々木第二体育館
王者・山中慎介(32歳、帝拳)3-0判定 1位・スリヤン・ソールンビサイ(25歳、タイ) 

 ボクシング王国タイが送り込んできた刺客はただ者ではなかった。スリヤンは、まるで山中のすべてをプロファイリングしたかのような戦術を実行してきた。左ストレートを被弾しないように頭を低く下げ、右のストレートをまるでジャブのように使って、体をぶつけて突進してくる。山中は、あっという間に距離をつめられ左を封じこまれた。スリヤンは中途半端な距離がもっとも危険であることを知っていて、パンチを打った後は、腕を絡みつけて密着。クリンチの体勢になると上から下までそこらじゅうにパンチを浴びせてくる。

 実はルールミーティングで、タイ陣営は「接近戦でのローブローはどこからどこまでを取るのか」を確認していたという。山中がクリンチを嫌うことを知って、密着戦という“死角”で主導権をとろうと考えたのである。それは本田会長が「山中がもっとも苦手な展開」とふりかえった戦術だった。
 スリヤンも、「体を左右にふりながらボディから攻める。動きを止めずに左のストレートを打たれないプランを立てていた」という。

 だが、それは想定内だった。帝拳ジムの浜田代表が、「おそらくウィラポンが西岡にやってきたような左対策をとってくる」と話していたが、左に対して、右をジャブのように使う戦術は、元WBC世界バンタム級王者のウィラポンと同じだった。
 4ラウンドの採点が公開され、2人がドロー、一人が2ポイントをスリヤンを支持すると、山中は2つのことを実行した。
スリヤンの突進を止める右とマタドールのようにはぐらかすステップワークだ。
「研究された。低い姿勢から、なおかつチョンチョンと右を当ててくる。序盤は攻めにくくて苦労した。スピードも威力はなかったが、タイミングが上手かった。あわてることなく冷静に、その右を外すこと、ジャブを多めに打つことを考えた。4ラウンドを過ぎたくらいからタイミングがわかってきた。考えながらスパーをしてきたことが生きた」とは山中の回想。

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最終更新:2016/2/5(金) 4:28
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