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批判報道相次ぐタカタリコール問題、情報公開に隔たりも

2014/11/7(金) 12:20配信

THE PAGE

 自動車用エアバッグを製造しているタカタのリコール問題がさらに拡大しそうな状況となってきました。

 米国運輸省道路交通安全局は2014年10月22日、タカタ製エアバッグを搭載する自動車の所有者に対して部品交換に応じるよう促す声明を発表しました。同社製エアバッグについては、かねてから不具合が指摘されており、エアバッグ作動時に破片が飛び出したり、発火する恐れがあるとされています。声明では約780万台がその対象になるとしていますが、さらに台数が拡大する可能性も出てきました。米国のメディアを中心にタカタを批判する報道が相次いでいます。

 同社はエアバッグの不備に対して、昨年からリコールを実施してきました。同社は2013年3月期の決算において、約300億円、さらに今年8月に発表した2015年3月期決算の第1四半期において約450億円の特別損失を計上しています。

 2013年3月期に損失を計上した分のリコールについては、対象となる車両が300万~350万台にのぼると考えられます。タカタによれば、今回、米当局が発表した780万台については、第1四半期の特別損失(約450億円)の中に含まれており、大幅な追加損失は発生しないとしています。同社は11月6日に中間決算を発表していますが、若干リコール費用が増加しているものの、損失は従来と同じ水準と見ているようです。しかし、一部報道において、この特別損失は22日に発表された780万台分すべてをカバーしてない可能性が指摘されているほか、これ以外にもリコール対象となる部品が存在するとの声も出ています。

 市場ではタカタの追加損失について疑心暗鬼となっており、2200円前後だったタカタの株価は一時1400円まで急落しました。同社を批判する米国の報道はさらに過熱している状況です。

 タカタの発表が正しいとすれば、今回の米当局の発表は、タカタが対応を決定した事項について、あらためて利用者に注意喚起を促したものということになります。そうなると、情報はすべて公表済みであり、新しい事実は含まれていないはずなのですが、市場やメディアはそう理解していないようです。

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最終更新:2016/2/16(火) 3:39
THE PAGE