ここから本文です

「生活変わらず、努力報われず」でも心は豊かって本当? ── 統数研国民性調査

2014/11/8(土) 7:00配信

THE PAGE

 心の豊かさに関して、ちょっと考えさせられる調査結果が明らかになりました。生活水準は変わらず、努力しても報われないと多くの人が考えているにもかかわらず、心が豊かだと考える人の割合が急増しているのです。

 この調査結果を発表したのは、文部科学省所管の統計数理研究所です。同研究所では、日本人の国民性に関する調査を5年に1回行っています。今回、発表になったのは2013年の調査結果です。

 それによると、心の豊かさに関する質問では、「非常によい」あるいは「ややよい」と回答した人の割合が48%と、2008年の前回調査と比べて大幅に増加しました(前回は28%)。「もう一度生まれ変わるとしたら日本に生まれてきたい」と回答した人も、前回の77%から83%に上昇しています。特に20代の男性の増加が著しく、自身に対する精神的な満足度が高くなっていることをうかがわせます。

 一方、自身の将来について「努力しても報われない」と否定的に考えている人の割合は26%となっており、こちらも前回調査と比較して大きく増加しました(前回(1988年)は17%)。また、自身の生活水準についても、「変わらない」という人が44%から53%に増加しています。この調査とは直接関係しませんが、不景気が長く続いたことで、国民の購買力は大幅に低下しており、内閣府の調査でも、生活水準が低下したという人の割合が増えています。こうしたことを総合的に考えると、生活水準に対する感覚はやはり悪化していると考えるべきでしょう。

 そうなると、物理的な生活水準は悪化しており、将来に対する展望もあまりないものの、精神的な満足度は向上しているということになります。この結果はどう考えればよいのでしょうか。

 人間の満足度は、お金で換算できる経済面や、職場の環境といった社会面ばかりではなく、自身の気持ちの持ち方で変わってくると考えれば、心の豊かさが向上したという今回の結果は素直にプラス評価してよいということになるでしょう。

1/2ページ

最終更新:2016/2/15(月) 3:45
THE PAGE