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安倍政権の解散案、なぜこのタイミング? ── 増税先送りのサプライズも?

2014/11/11(火) 12:00配信

THE PAGE

 安倍政権が衆議院の解散に向けて一気に動き出しそうな雰囲気になってきました。今国会中の解散はかなり以前からささやかれていたのですが、なぜこのタイミングで解散なのでしょうか。

低迷する個人消費は安倍政権の逆風に

 現在、与党は衆議院で300議席以上を確保しており、普通に考えれば、今の時期に解散する必要はまったくありません。しかし、安倍首相が解散を検討しているのは、今後の経済情勢と政治日程を考慮に入れているからです。

 今年4月の消費増税で個人消費はかなり低迷しています。来年10月に10%の増税に踏み切れば景気がさらに悪化するかもしれません。つまり来年以降は、経済環境が安倍政権にとって逆風となる可能性が高いわけです。ここで重要となってくるのが、来年以降の政治日程です。

 春には統一地方選挙があり、9月には自民党の総裁選が控えています。経済環境が悪くなる中での統一地方選挙は思いのほか苦戦するかもしれません。結果が悪ければ安倍政権の支持率低下につながってしまう可能性もあります。統一地方選前後での解散はリスクが高いわけです。

党の経済的負担回避と長期政権の構築

 統一地方選で勝利し9月の総裁選を乗り切ったとしても、その次の年には参院選が控えています。再来年は衆議院の任期ですから、その時までに解散していなければ、衆参のダブル選挙となります。年2回の国政選挙ということになると党の経済的負担はかなりのものになるでしょう。

 長期政権を目指す安倍政権の損得だけで考えれば、政治的に困難が予想され、景気が悪くなる可能性が高い来年以降に解散するのではなく、支持率を維持している今のうちに解散してしまった方がよいということになります。日中首脳会談が実現したことも解散の判断を後押ししているかもしれません。

解散はGDP速報値をみて決断か

 具体的な解散時期については、来週中の可能性がもっとも高いといわれています。11月17日には7~9月期のGDP(国内総生産)の速報値が発表されます。確定値の発表は12月8日ですから、それまでにはかなりの時間があります。解散の時期が遅れると年末年始に選挙となってしまいますので、それは避けたいでしょう。そうなってくると、17日に発表されるGDP速報値の数字を見て解散を決断、という流れが有力になります。

 解散の可能性が高くなってきたことで、解散にあたって消費増税を延期するかどうかに焦点が集まってきています。より有利に選挙戦を進めるという点では、増税先送りというサプライズがあるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/10/27(火) 3:59
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