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円安どこまで進む? 背景に好調な米経済と共和党勝利 ── 消費増税延期も進行要因に

2014/11/12(水) 7:00配信

THE PAGE

 為替市場における円安の流れが止まりません。11日の外国為替市場では円安がさらに進行し、一時、1ドル=116円台を付けました。永田町ではにわかに衆院解散の動きが高まっているのですが、解散によって消費税の増税が先送りされた場合には、さらに円安が進む可能性もあります。

根底にあるのは好調な米国経済

 このところの円安には、様々な要因がありますが、その根底にあるのは好調な米国経済です。米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は、10月のFOMC(連邦公開市場委員会)において、量的緩和策を終了することを正式に決定しました。これは米国経済がリーマン・ショックという非常事態から回復し、健全な成長モードに移行したことを意味しています。11月7日に発表された米国の雇用統計は米国経済の力強さを再確認するものとなりました。雇用者の増加は9カ月連続で、好景気の基準といわれる20万人を突破、失業率も低下し5.8%となりました。

 こうした経済の状況は基本的にドル高要因となりますから、為替はそもそも円安に振れやすい状況にあるわけです。これに拍車をかけそうなのが、4日に行われた米中間選挙の結果です。選挙自体は、大方の予想通り共和党の勝利となったのですが、市場ではこれもドル高要因と考えられています。

中間選挙、共和党勝利が強いドル高要因

 その理由は、共和党には資本家寄りの政治家が多いため、企業向けの政策が実現しやすくなるからです。また共和党が、石油の輸出に積極的なこともこれを後押ししています。米国は世界でも屈指の産油国ですが、これまで安全保障上の理由から、石油の輸出は禁止されていました。米国はシェールガスの開発が進んだことで、必要なエネルギーをすべて自給できる見通しとなりました。エネルギーを他国に頼らなくてもよいので、米国内では石油輸出の本格的な解禁を求める声が高まっています。米国が石油を輸出すれば、経常収支が劇的に改善しますから、これは極めて強いドル高要因となります。

 現在の円安は、基本的な流れとして好調な米国経済を背景にしたドル高があり、そこに日銀の追加緩和という円安要因が加わることで、スピードが加速しているのです。もし来週、消費税の増税を延期する形で解散総選挙となれば、さらに円安が進む可能性もあります。

 市場では円安のスピードが速すぎるとして、円高への巻き戻しを警戒する声も上がっています。しかし、状況によっては、こうした声も無視する形で円安がさらに加速するかもしれません。そうなった場合、1ドル=120円が視野に入ってくることになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/3(日) 4:49
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