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藤浪がMLBの洗礼を浴び学んだもの

2014/11/17(月) 0:11配信

THE PAGE

 ア・リーグの小さな首位打者、ホセ・アルトゥーベ(24歳、アストロズ)に投じた初球は、153キロのストレートだった。ファウルになると続く2球目も153キロのストレート。それがまたファウルになると、先発の藤浪晋太郎(20歳、阪神)は、ここで3球勝負を挑む。先発80球の球数制限もあるが、それ以上に向かっていく気持ちがそうさせたのだろう。141キロのカットボールがアウトコースに決まると、今季、打率.341を残した男は、一瞬、凍り付いたように見逃した。

「いいピッチャーだ。特にスライダーとストレート。どのボールでもストライクが取れる」

 若き阪神のエース候補は、自分のストレートがどこまで通用するのかをテストしたかったのかもしれない。大谷翔平がそうだったが、その投手心理はわからぬでもない。 

「ストレートの走りは悪くはなかった。ファウルも取れた。でも力勝負を挑みすぎた」という反省も後の祭り。ヤシェル・プイグ(23歳、ドジャース)に155キロのストレートをライナーで左中間にはじき返され、続くジャスティン・モーノ(33歳、ロッキーズ)には、カットボールを思い切り引っ張られた。一塁線を破る先制のタイムリーツーベース。

 度肝を抜かれたのは、さらに二死をとった後のカルロス・サンタナ(28歳、インディアンズ)の初球。この日、最速の157キロのストレートをライトポールぎりぎりに飛距離十分のあわやの大ファウルを打たれた。「あの球速のストレートを踏み込んで引っ張られた記憶がない」。それでも元来の強気がメラッ。ストレート勝負でスイングアウトにとった。

 だが、3回一死二、三塁で、再びモーノにメジャーの洗礼を浴びた。

ファウルで5球粘られたあげく、カウント1-2からの勝負球だったフォークのハーフスイングをボールと判定されると、フォークを連投したが、これも見極められて、フルカウント。巨人の小林誠司の選択したスライダーがうまく抜けなかった。

打球は、いとも簡単にライトスタンドへ。これが全米チームに来日初勝利をプレゼントすることとなる決勝の3ランとなった。

「どちらも甘く入った。力不足です。4回は、球速を落として丁寧に低めをついた。最初から、そういくべきだった」

 おそらく慣れないメジャーの公式球も影響したのだろう。5つの三振を奪ったが、打たれた変化球はコントロールされていなかったし、抜けたストレートも少なくなかった。

 結果、5イニング目に入れず、4イニングを5安打4失点。
 

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最終更新:2015/7/16(木) 4:51
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