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原油価格が急落しても、ガソリンが安くならないのはなぜ?

2014/12/3(水) 7:01配信

THE PAGE

 原油価格が急落していることで、全世界的にエネルギー・コストの低下が期待されていますが、国内のガソリン価格が大きく下がった印象はありません。原油価格とガソリン価格の関係はどうなっているのでしょうか。

 ガソリンは原油から作られますから、基本的にガソリン価格は原油価格に連動します。しかし、過去の値動きを見ると、原油価格の動きに比べて国内のガソリン価格の動きは緩やかな動きになっています。ここ1~2年については、原油価格は横ばいが続いていましたが、国内のガソリン価格はむしろ上昇していました。最近は原油価格が急落し、3カ月で25%も安くなりました。原油価格の下落によって、国内のガソリン価格も下がったのですが、レギュラーガソリンの店頭価格は約6%程度の値下がりにとどまっています。同じ期間で、米国のガソリン価格は20%程度下落していますから、日本の値下がり幅が小さいことは明らかです。

 日本のガソリン価格が原油の値動きと直接連動しないのは、ガソリン価格に占める原油の割合が小さいからです。ガソリン価格のうち約4割が税金(消費税、揮発油税、関税など)で占められており、原油のコストは4割程度しかありません。税金は原油価格と連動して動くわけではありませんから、原油価格が下がったとしても、ガソリン価格全体の値下がりは限定的です。米国はガソリン価格が安く、日本の約半額で手に入るのですが、原油の調達価格自体が安いことに加えて、税制も大きく異なっています。米国のガソリン代のうち税金が占める割合は2割以下であり、原油価格の変化がガソリン価格に反映されやすくなっています。

 また日本の場合には、原油のほぼすべてが輸入で調達されますから為替の影響を大きく受けます。ここ1~2年の間、原油価格が横ばいだったにもかかわらず、国内のガソリン価格が上昇してきたのは、円安の影響が大きいと考えてよいでしょう。このところ円安がさらに進行していますから、原油価格の下落を為替が相殺してしまっています。

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最終更新:2016/2/10(水) 2:52
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