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円安進行ならデジタルコンテンツは値上げ? 一方で開発者には恩恵も

2014/12/15(月) 7:00配信

THE PAGE

 円安が進行していることで、スマホのアプリなどデジタルコンテンツの分野でも値上がりが進むとの懸念が利用者の間で広がっています。

 アップルは2013年10月 iPhone向けにアプリなどをダウンロードするサービス「App Store」における最低価格を85円から100円に値上げしました。同社が設定するドル円のレートが、1ドル=85円から1ドル=100円に変わったことが値上げの理由です。

 アップルは米国に本社を置くグローバル企業ですから、基本的にドルベースで財務が管理されます。したがって、為替レートが変更になった場合には、ドルベースの収益が安定するように、円ベースの価格は常に見直されることになります。為替が円安になっても、価格を引き上げないという選択肢もありますが、同社のように高い競争力を持つ製品を揃え、市場で一定のシェアを確保している場合には、これは当てはまりません。価格の主導権はアップル側にあると考えたほうがよいでしょう。

 日銀が追加緩和を決定したことで、円安がさらに進んでおり、アップルが再び値上げに踏み切る可能性が高くなってきました。ネットでは、今のうちに欲しいアプリを買っておこうという声も聞かれます。

 基本的にITの分野はハードウェアも含めて、グローバルな一物一価が徹底されています。これはパソコンが製品の主流だった時代から何ら変わっていません。もし日本での価格と他国での価格に差があった場合には、割安な地域で商品を仕入れ、割高な地域で販売するという行為が横行することになります(金融取引の世界ではこれを裁定取引と呼びます)。アップルをはじめとしてIT業界でブランド力のある企業は、地域ごとのマーケティングを徹底したいと考える傾向が強いですから、基本的に一物二価の状態は望まないわけです。

 ハードの世界でも、これからハードディスクやCPUが値上がりするとの見方から、秋葉原やネットショップでまとめ買いをする人が増えているそうです。

 これはモノでもソフトでも同じですが、円安の進行は、日本でアプリを開発して、世界に売ろうという人にとっては朗報です。一方、円安ということは、日本円での購買力が弱くなることを意味しています。賢い消費者になるためには、グローバルに見た場合の物価水準について、よく理解しておく必要があるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/10(木) 4:19
THE PAGE