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衆議院選挙与党勝利、課題が目白押しの政権運営と政治日程

2014/12/16(火) 7:00配信

THE PAGE

 衆議院選挙は事前の予想通り、与党の勝利となりました。安倍政権は信任ということになりますので、アベノミクスの継続はほぼ間違いありません。

市場の受け止め方は冷静

 最終的に自民党は291議席、民主党は73議席を獲得しました。選挙前、自民党は295議席、民主党は62議席でしたから、自民党は4議席減らし、民主党は11議席増やした計算になります。自民党は議席を減らしているものの、公明党が4議席増やしているので、結果的に与党は選挙前と同じ326議席を維持したわけです(ただし、今回の選挙では議員定数が5議席減っていますから、実質的に与党の占める割合は増加しています)。

 この結果は事前に予想された通りなので、市場の受け止め方は冷静です。株価も引き続き堅調に推移すると見る市場関係者が多いようです。ただ、今回の解散は、今後の政治日程をふまえ、後になればなるほど不利になるという状況から、消極的選択肢として決断されました。与党は勝利しましたが、政治や経済をとりまく環境が劇的に変化するわけではありません。

政治日程は課題が目白押し

 今後の政治日程を見ると課題が目白押しです。まずは年末に税制改正大綱を取りまとめ、法人減税のおおまかな方向性を示す必要に迫られます。消費増税が先送りされ、財源が乏しい中で法人減税を決断する必要があるわけですが、減税規模が小さいと市場はネガティブに反応するでしょうし、規模が大きいと、今度は財源に関する議論が激しくなると予想されます。法人減税は当面の成長戦略のカギを握る重要案件だけに慎重な対応が必要でしょう。

 年明け後には、補正予算、消費増税の延期に関する決議、来年度予算と、重要案件を次々と通していく必要があります。これに加えて、原発の再稼働問題がくすぶる中、4月には統一地方選挙を戦わなければなりません。

 7~9月期のGDPは驚きのマイナス成長でしたが、その後の統計を見ても10~12月期のGDPが大きく改善する兆候は見られません。景気が悪くなる中で、こうした重要政策を実行していく必要があるわけです。

 その後は、安保法制の整備という大きな仕事も待ち受けています。安倍首相は選挙の結果を受けて、憲法改正問題にも踏み込む考えを示しています。しかし、安保法制が整わなければ憲法改正まで議論を進めることはできませんから、そこまでにはかなりの紆余曲折が予想されます。

 大きな問題がなければ、2016年の参院選まで国政選挙はありません。しかし、スムーズな政権運営を実現するためには、景気に足を引っ張られないよう留意する必要があります。アベノミクスが信任されたとはいえ、当分の間、景気とのにらみ合いが続くことになるでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/3(水) 3:32
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