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12月はIPOラッシュ、“上場ゴール”に終わらない高い成長性と相応のリスク

2014/12/17(水) 7:00配信

THE PAGE

 アベノミクスによる株高を背景に、株式市場ではIPO(新規公開)ラッシュとなっています。12月だけでも28社が上場しています(一部は予定)。IPO銘柄は成長性の高い魅力的な会社も多いのが特徴ですが、相応のリスクも存在します。投資家はIPO銘柄についてどう考えればよいのでしょうか。

多少の騰落も中期的な目で

 株式を上場するということは、初めて不特定多数の投資家から資金調達を行うということを意味しています。会社の知名度を上げたいという理由で、社歴の長い会社が上場に踏み切るケースもありますが、成長途上の会社が、より多くの資金を調達し、次の成長につなげるために上場することがほとんどです。こうした会社はリスクもありますが、今後の成長余地が大きいと解釈することもできますから、よい会社に投資できれば、大きな利益を上げることができます。

 ネット上で働き手と発注者を仲介するクラウドソーシング事業を手がけるクラウドワークスは12月12日に上場した企業です。公募価格は760円でしたが、初値は1316円と7割以上も跳ね上がりました。公募は多くの場合、抽選となりますが、公募で入手できた人は、一夜にして大きな利益を得ることができた計算になります。同社株はその後も、一時、ストップ高になるなど堅調に推移しています。

 11日に上場した弁護士ドットコムは、法律相談サイト「弁護士ドットコム」を運営する企業ですが、こちらは何と公募価格の3倍を超える初値が付きました。ただ、その後は売りに押され、少々値を下げています。

 クラウドワークスの決算は赤字が続いていますが、売上高は1年で10倍という驚異的なスピードで成長しています。今後は鈍化が予想されますが、それでも将来の成長余地が大きいことは間違いないでしょう。その意味では、多少の騰落があっても、中期的な目で見ることも重要かもしれません。

ベンチャーキャピタルの存在にも注意を

 とはいえ、IPO銘柄には短期的に株価を大きく変動させる要素がたくさんあります。たとえば、クラウドワークスの株主を見ると、テクノロジーベンチャーズ3号投資事業有限責任組合など、いわゆるベンチャーキャピタル(VC)のファンドが多く名前を連ねています。VCは創業直後など極めてリスクが高い段階で投資を行い、上場後にこの株式を売却して利益を得るのが仕事です。

 このため、VCが利益確定のために大量の売りを出してしまうと、思ったほど株価が上がらないというケースが出てきます。VCの存在がないと、こうしたベンチャー企業は育ちませんから、これは市場における役割分担なわけですが、上場後に株式を買う投資家としては多少注意が必要です。

 またベンチャー企業の経営環境はめまぐるしく変わりますから、決算が急激に悪化することもよくあります。投資をする際には、よくよく吟味して銘柄を選ぶことが重要でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/3/23(月) 4:25
THE PAGE

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