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米国とキューバ国交正常化、これまでなぜ対立?今後はどうなる?

2014/12/28(日) 7:00配信

THE PAGE

 50年以上にわたって激しい対立を続けてきた米国とキューバが国交正常化に向けて交渉を始めることになりました。米国とキューバはなぜ対立してきたのでしょうか。

 キューバは1902年にスペインから独立したのですが、米国の基地が置かれるなど、長らく米国の保護下にありました(テロリストの収監で有名なグアンタナモ基地はキューバ領内にある米国基地です)。キューバは美しい島国ですから、リゾート地としても人気を博しており、首都ハバナには、米国資本の豪華なカジノ・ホテルが建ち並んでいました。

 このような環境を一気に変えたのが、1959年に発生したキューバ革命です。米国政府はキューバの革命政権を支持せず、革命政権のカリスマ的リーダーであったカストロ議長は旧ソ連と接近、米国と国交を断絶します。1962年には、ソ連がキューバに核ミサイルを持ち込み、米ソの緊張関係が一気に高まりました。一時は核戦争寸前まで事態がエスカレートしたのですが、これがいわゆるキューバ危機と呼ばれる事件です。その後、ソ連がミサイルを撤去したことで、緊張は緩和されましたが、米国との国交は断絶したままとなっています。

 米国は50年以上もキューバに対して厳しい経済制裁を行っていたのですが、最近になって双方の国内がだいぶ変化してきました。米国は移民の数が急増しており、キューバ系を含むヒスパニック系住民の割合は全体の15%に達しています。米国はもはやヒスパニック系移民なしには国が立ち行かない状況となっており、キューバとの関係を改善するメリットが大きくなってきました。

 一方、キューバも何とか独裁体制を維持してきたものの、米国による制裁で経済はかなり厳しい状況です。自動車や携帯電話はもちろんのこと、100円ライターの入手にも事欠く状況となっており、多くの国民が米国との国交正常化を望んでいます。かつては米国に対する激しい闘志を燃やしていたカストロ議長も高齢化し、米国の対話に前向きになってきています。

 米国内には、反体制派を弾圧していた独裁政権と対話する必要はないとの意見もあるようですが、大方の人はキューバとの国交正常化交渉を前向きに捉えています。キューバへの進出が見込める携帯電話会社やクルーズ会社には大きなメリットがあるといわれており、市場関係者も注目しているようです。キューバとの国交正常化が実現した場合、米国の次期大統領選挙にも大きな影響を与えることになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/23(火) 4:33
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