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<箱根駅伝>早大を引っ張る異色の浪人生ランナーコンビ

2014/12/31(水) 12:40配信

THE PAGE

 今回で91回目を迎える箱根駅伝では“絶滅危惧種”ともいえるランナーにも注目したい。「浪人」を経験している早大の主将・山本修平と副将・田口大貴だ。早大はスポーツ推薦枠がなかったこともあり、かつての瀬古利彦など、1980年代までは浪人を経て入学する選手も少なくなかった。また、学生時代に世界選手権男子マラソン代表にもなった中村祐二(山梨学大)のように実業団で数年を過ごしてから大学に入学する選手も、1990年代まではちょくちょくいた。しかし、この時代、まわり道をして箱根を目指す者はほとんどいない。

 文部科学省の「学校基本調査」によると、2013年度、浪人生活を経て大学生になった学生は7万6425人。浪人率は約12.4%だという。ちなみに18歳人口がピークに達した1992年度の浪人率は約34.9%だった。多くの方がご存じの通り、「浪人」の数は激減している。少子化が進む一方で、大学数が増えたことも影響しているが、学生ランナーの浪人率は極めて低い。近年の“箱根バブル”により、有力高校生のスカウティング合戦が過熱しているからだ。ある程度の学業と全国上位レベルの競技実績があれば、明大、青学大、中大などのブランド校はもちろん、授業料免除などのオプションがつく大学を選ぶことができる時代になっている。そのなかで、早大の主将を務める山本と、副将の田口はいまどき珍しい「浪人組」なのだ。

 山本は愛知県トップクラスの進学校である時習館高校の出身。東海インターハイ5000m王者で、5000mでは同学年の日本人選手では15番目となる14分12秒の好タイムをマークしている。しかし、早大のセンター利用入試と一般受験に失敗した。他の有力大学からの誘いもあったが、「中学時代からずっと早大が第一志望でした。ワセダの競走部しか考えていませんでした」と浪人の道を選択。受験勉強をしながら、母校や近隣公園の周回コースなどを利用して、ひとりでトレーニングをこなしてきた。1万mで28分38秒をマークするほどの実力をつけたこともあり、長距離ブロックでは3枠ほどしかない早大のスポーツ特別推薦枠を勝ち取った。

 田口も進学校の秋田高校出身で、高校1年の国体少年B3000mで6位に入っている選手。高校時代の5000mベストは14分39秒だった。山本同様にセンター利用入試で失敗したものの、「ワセダが第一志望」という思いは変わらなかった。合格が決まるまでは勉強中心の生活を送り、1年遅れで早大競走部に入部した。

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最終更新:2016/2/7(日) 3:00
THE PAGE

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