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長野に日本最古級の木造映画館=「時代に即した上映が使命」長野松竹相生座・ロキシー

2015/1/4(日) 15:31配信

THE PAGE

 120年近く上映を続けている長野市の木造の映画館「長野松竹相生座・ロキシー」が、日本最古級の映画館であることが、地元の郷土史研究会などの調査でこのほど分かりました。入場者の減少など課題も多い映画産業界で、同館は熱心なファンに支えられてデジタル化などにも対応。まちづくりの視点にも立ちながら地域に生きる映画館の姿を模索しています。

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120年近く上映続ける

 長野松竹相生座・ロキシーは明治25(1892)年に長野市の繁華街・権堂の現在地に芝居小屋「千歳座」として開館し、明治30(1897)年に活動写真を初上映。現在は3スクリーンでデジタルと35ミリの映写を併用しています。建物は一部改修などを経ながらも少なくとも100年以上経過しているとされ、外観は明治、大正、昭和の時代の香りを伝えています。

 同館の歴史を調べてきた長野郷土史研究会の小林竜太郎青年部長(37)=長野市=によると、昭和27(1952)年以前から営業している木造映画館は、相生座を含め全国に9館あることが判明。他の8館では明治30年以前の映画上映の記録が確認されないため、現時点では同館が日本一古い映画館だと見ています。

ファンに応えてデジタル化にも対応

 全国の映画館は戦後の昭和30年代にスクリーン数が7000を超えましたが、テレビの登場、レジャーの多様化、DVDの普及などで次第に入場者も減り、日本映画産業統計によると2013年末のスクリーン数は約3300とピーク時の半分以下です。全国の入場者は同統計によると昭和30年代前半の約10億人が30年代後半から急減、平成25年には1億5500万人余まで減りました。

 同館もその影響は同様で、施設が古いため補修費や防火対策費などもかさみ、厳しい経営が続きました。しかし、熱心なファンに応えて映写機のデジタル化などにも取り組み、現在入場者は毎月約3000人、年間4万5000人前後で推移。現在三つに分けてあるスクリーンは「相生座」が176席、「ロキシー1」が264席、「ロキシー2」は72席と、最近のシネコンに比べコンパクトですが、洋画から邦画まで通常の配給作品のほか単館系、ミニシアター系など幅広く取り上げているのが特徴です。高倉健、市川雷蔵、高峰秀子などかつての名優による名画、寅さんシリーズなども積極的に上映しています。

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最終更新:2016/2/12(金) 3:03
THE PAGE