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ソフトバンクとグーグル提携報道、その狙いは?

2015/1/31(土) 7:00配信

THE PAGE

 ソフトバンクと米グーグルが携帯電話の分野で提携するとの報道が出ています。グーグルが携帯電話事業者であるソフトバンクと提携する狙いはどこあるのでしょうか。

 米メディアの報道によると、グーグルとソフトバンクは、ソフトバンクの子会社である米携帯電話3位のスプリントの無線通信回線をグーグルが利用することについて合意したとのことです。またグーグルは、携帯電話4位のTモバイルUSとも同じような合意に達したとも報道されています。

 ソフトバンクは2013年7月、2兆円以上の資金を投入してスプリントを手中に収めています。同社は、その後、TモバイルUSを連続して買収しようとしましたが、米司法当局がこれを認めず、買収は白紙に戻りました。しかし、ソフトバンクとTモバイルはその後も、何らかのコンタクトが続いている可能性が高く、今回の動きはグーグルとソフトバンクがTモバイルも含めて包括的な提携を実現したと考えた方がよさそうです。その理由は、現在ソフトバンクの副会長に就任しているアローラ氏はもともとTモバイルの出身で、ソフトバンクに来る前はグーグルの経営幹部をしていた人物だからです。ソフトバンクとグーグル、そしてTモバイルは別々の会社ではありますが、人という部分では緊密につながっているのです。

 ではグーグルがソフトバンクと携帯電話分野で提携する理由はどこにあるのでしょうか。両社はこの提携について正式にコメントをしていませんのであくまで推測になりますが、スマホ環境における通信速度が今後のITビジネスのカギを握ると両社が判断しているからと思われます。

 グーグルは基本的に広告を主な収益源としており、多くの人がネットを長時間利用することを望んでいます。グーグルが車の自動運転に血道を上げているのは、車の運転時間をネット閲覧に費やしてもらいたいからです。今後、ネットの世界では動画配信が爆発的に伸びてくると予想されており、広告も同様に動画対応が進んでいます。しかしここで問題となるのが、通信回線の遅さです。ネット利用の中心は今やスマホですが、スマホはもっとも動画配信に適さないという皮肉な結果となっています。グーグルにとっては、自社の今後の収益源が、携帯電話会社の帯域に依存する状況であり、何としてもこれを打開したいと考えるでしょう。

 一方ソフトバンクも、人工知能を搭載した人型ロボットPepperを商品化するなど、ネットを使ったサービスに力を入れています。通信回線が欲しいグーグルと、ネットサービスを強化したいソフトバンクが提携することはお互いにメリットがあるわけです。場合によってはグーグルが開発した人工知能と、Pepperを組み合わせたサービスが登場してくるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/5/24(日) 4:47
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